2-B-61,口腔内法による顎骨延長法の検討

今回われわれは平成10年1月より12月までの12カ月間で口腔内法による顎骨延長法の5症例を経験したので報告した. 症例は17歳から29歳の男性2例, 女性3例で, 平均年齢は23歳であった. 術前診断は小下顎症が2例, 顔面非対称が2例, 下顎骨粉砕骨折後の上行枝短縮例が1例であった. 下顎骨延長器はメディコン社製マンディブラデバイスで, 骨延長術は全例口腔内法で行い, 下顎骨骨体面側が2例, 片側が2例, 両側上行枝が1例であった. 約7日間のLatency Periodの後, 1日0.4~0.8mmの延長を行った. 延長量は4.8mmから8.8mmで平均5.75mmであった. 保定はFlo...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 1999, Vol.9 (2), p.126-126
Hauptverfasser: 今村栄作, 高田典彦, 園山智生, 堀江彰久, 斉藤知之, 箱守美智代, 近藤寿郎, 瀬戸院一, 中村芳樹, 竹下寛, 逸見征行
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回われわれは平成10年1月より12月までの12カ月間で口腔内法による顎骨延長法の5症例を経験したので報告した. 症例は17歳から29歳の男性2例, 女性3例で, 平均年齢は23歳であった. 術前診断は小下顎症が2例, 顔面非対称が2例, 下顎骨粉砕骨折後の上行枝短縮例が1例であった. 下顎骨延長器はメディコン社製マンディブラデバイスで, 骨延長術は全例口腔内法で行い, 下顎骨骨体面側が2例, 片側が2例, 両側上行枝が1例であった. 約7日間のLatency Periodの後, 1日0.4~0.8mmの延長を行った. 延長量は4.8mmから8.8mmで平均5.75mmであった. 保定はFloating Bone Conceptを行った1症例(4週間)を除き, 12~18週間行った. デバイス除去時, 延長部は成熟した骨で覆われていた. 補助療法として高気圧酸素療法を2症例に併用した. 術後の合併症は両側下顎骨骨体延長症例が2例とも延長直後に開咬となったが, 術後矯正と1級ゴム牽引にて解消した. 全例感染は認められなかった. 顎関節症状は1症例のみ, わずかなクリック音が時々認められた. 術後生じた口唇の知覚異常も3週までに回復した. このデバイスの固定力は充分であったが, 両側水平方向への骨延長に関しては今後検討していく必要があると考えられた. 「質問」九州歯大・1口外 福田仁一 高圧酸素療法の治療回数を教えて下さい. 「回答」横浜労災病院・口外 今村栄作 5~10回のHBO(高気圧酸素療法を併用しております. )「追加」香川県立中央病院・歯・口外 三沢正春 デバイス固定Screwを1本にすることで延長方向の修正が可能です.
ISSN:0916-7048