下顎枝矢状分割術における3次元顔面計測方法の検討

従来は, 顎顔面硬軟組織の計測はセファログラムを利用した2次元計測が主体であった. そのため, 計測点は側貌セファログラムで得られる特徴点がほとんどであり, 3次元的な計測は困難であった. しかしながら, 顎顔面の特徴と動きを正確にとらえるためには, 3次元計測が不可欠であると考えられる. 近年では, セファログラム3次元計測やCT3次元再構築画像(以下3DCT)を用いて, 計測を行う方法も見られるが, 計測される特徴点はオトガイ部, 下顎角部などが主である. これは, オトガイ部, 下顎角部に比較して頬部, 下顎下縁などは特徴点を特定することが困難であるためと考えられる. 今回, われわれの...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 1998, Vol.8 (2), p.134-135
Hauptverfasser: 京本博行, 森悦秀, 南克浩, 塚本雄一, 清水英孝, 伊藤尚史, 前田有美, 作田正義, 三島克章, 菅原利夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:従来は, 顎顔面硬軟組織の計測はセファログラムを利用した2次元計測が主体であった. そのため, 計測点は側貌セファログラムで得られる特徴点がほとんどであり, 3次元的な計測は困難であった. しかしながら, 顎顔面の特徴と動きを正確にとらえるためには, 3次元計測が不可欠であると考えられる. 近年では, セファログラム3次元計測やCT3次元再構築画像(以下3DCT)を用いて, 計測を行う方法も見られるが, 計測される特徴点はオトガイ部, 下顎角部などが主である. これは, オトガイ部, 下顎角部に比較して頬部, 下顎下縁などは特徴点を特定することが困難であるためと考えられる. 今回, われわれの開発した統合的3次元計測システム(セファログラム3次元計測から導いた基準座標系に3DCTと石膏模型の座標系を統合した)のもと, セファログラムから得られる特徴点を参考にして, 新たに定義し, 3次元的に規格計測する方法を考案して, UNIX(NSSUN, Sparc 10)上で計測プログラムを開発した. この結果, 頬部, 下顎下縁の硬軟組織の輪郭を形取る特徴点の計測が可能となった. 質問 北海道大, 歯, 2補綴 大畑昇 3D-CTのオルビタの中点を基準点にしていますか. 左右非対称症例では, 問題が起きないか. また, セファロとの重ね合わせに問題はありませんか. 回答 大阪大, 歯, 2口外 京本博行 今回の基準座標系ではOrを決定の参考として用いていますが, 先生のおっしゃるとおりに中顔面の非対称性の強い症例には適用できないことになります. 質問 大阪歯大, 歯放 四井資隆 基準座標系の設定は, 3D-CT上でのものか, セファロ上でのものか. 重ね合わせについて画像のひずみはどうするか. 座標基準点(骨外耳道上縁点)はとれるのか. 回答 大阪大, 歯, 2口外 京本博行 Po, Orは基準座標系の決定のために用いており, 重ね合わせに用いているわけではありません. 3DCTとセファログラムの重ね合わせに関しては, 下顎骨の骨外形線を重ね合わせの基準としています. 質問 東医歯大, 歯, 2矯正 布留川創 骨CTとセファログラムの重ね合わせ時に行う補正アルゴリズムとはどの様なものでしょうか. 回答 大阪大, 歯, 2口外 京本博行セファログラムの拡大補正はアルゴリズムがあります. すでに論文発表されていますので, 詳しくはそちらを参考にして下さい.
ISSN:0916-7048