正常咬合者における頸・オトガイ部の形態について
顔面頭蓋全体のバランスは, 前顔面部だけでなく頸, オトガイ部の形態も重要な要素であると考えられる. 顎矯正手術前後におけるこの部位での軟組織側貌変化については, 本学会誌(第7巻2号)にて報告した. しかし, 治療方針を立案する際, 指標となる標準値が必要となる. そこで今回われわれは, 正常咬合者を用いて頸, オトガイ部の形態の日本人標準値を設定することを目的とした. また, 両側SSROのみで行った顎矯正手術後との比較を行った. 資料は, 成人の正常咬合者43名(男性24名, 女性19名)を用いた. 結果:Lip-chin-throat angle, cervicomental angl...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 顔面頭蓋全体のバランスは, 前顔面部だけでなく頸, オトガイ部の形態も重要な要素であると考えられる. 顎矯正手術前後におけるこの部位での軟組織側貌変化については, 本学会誌(第7巻2号)にて報告した. しかし, 治療方針を立案する際, 指標となる標準値が必要となる. そこで今回われわれは, 正常咬合者を用いて頸, オトガイ部の形態の日本人標準値を設定することを目的とした. また, 両側SSROのみで行った顎矯正手術後との比較を行った. 資料は, 成人の正常咬合者43名(男性24名, 女性19名)を用いた. 結果:Lip-chin-throat angle, cervicomental angleともに男女差はほとんどなかった. LiP-chin-throat angleの平均値は113.21±7.44°, cervicomental angleの平均値は116.48±11.06であった. Throat lengthの平均値は, 34.13±5.04mmであった. 今回の研究で得られた標準値と顎矯正手術後の値と比較すると, 術後のlip-chin-throat angleは鋭角, cervicomental angleは鈍角を示し, throat lengthは小さい値を示していた. 結論:頸オトガイ部での日本人標準値を得ることができ, 術後の軟組織形態を予測および評価をするうえで加味されるべき項目であることが示唆された. 質問 北海道大, 歯, 矯正 佐藤嘉晃 1. Lip postureはどの様に設定されておりますか. 2. Facial typeの違いによる検討はされておりますか. 回答 明海大, 歯, 矯正 片山圭司 1. 口唇閉鎖時は, Brrstoneのrelaxed lip positinを参照にし, 患者への説明を行った. 2. CL II, CL III Tendercyについての詳細な検討は今回, 行っておりません. そのため, 先生のご指摘の通り, 差はみられることは推測されます. 今後は, そのことを含めて詳細なデータを提示したい. |
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ISSN: | 0916-7048 |