多数歯抜歯を行い外科的矯正治療を行った2症例
近年, 成人矯正治療を希望する患者の中には矯正治療に関して様々な知識を持ち, 自らの顔貌に対して強い要望を示す者がいる. これは現代のような情報化社会において, エステティックに関する情報が手軽に入手出来るためであると思われる. 今回, われわれは患者の希望する審美的要求に答えるために, 多数歯抜歯および前歯部歯槽骨切り術を併用した外科的矯正治療を行った. その結果, 顔貌の変化が大きかった2症例について報告する. 【症例1】初診時年齢28歳の女性, 主訴は出っ歯で, 以前に美容整形外科を受診した経験があり, 顎を切除する事で自分の希望する顔にして欲しいと来院した. セファロ分析では, FMA...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 近年, 成人矯正治療を希望する患者の中には矯正治療に関して様々な知識を持ち, 自らの顔貌に対して強い要望を示す者がいる. これは現代のような情報化社会において, エステティックに関する情報が手軽に入手出来るためであると思われる. 今回, われわれは患者の希望する審美的要求に答えるために, 多数歯抜歯および前歯部歯槽骨切り術を併用した外科的矯正治療を行った. その結果, 顔貌の変化が大きかった2症例について報告する. 【症例1】初診時年齢28歳の女性, 主訴は出っ歯で, 以前に美容整形外科を受診した経験があり, 顎を切除する事で自分の希望する顔にして欲しいと来院した. セファロ分析では, FMA47°, ANB8°, NA to 1 10mm, NB to 1 18mm, であった. 82⊥2, 面82┬8抜歯による術前矯正を行い, 上下第1小臼歯部で歯槽骨切り術を行った. 【症例2】初診時年齢23歳の女性, 主訴は口元の前突で, 顔貌の改善を強く希望してきた. セファロ分析では, FMA27°, SNA90°, SNB85°, NA to 1 9mm, NB to 1 16mm, であった. └4, 4┬4抜歯による術前矯正を行い, 上下第2小臼歯部で歯槽骨切り術を行った. 結果および考察:症例1では, NA to 1 4mm, NB to 1 7mm, Z-angleが47°から63°に改善された. 症例2では, NA to 1 5mm, NB to 1 5mm, Z-angleが59°から77°に改善された. 2症例ともに顔貌の変化は大きく, 前歯部歯槽骨切り術による治療は有効であったと考える. しかし, 多数歯の抜歯を余儀なくされた事を考えると, 審美性と顎機能のどちらを重視するかを考える必要があると思われる. 質問 横浜港湾病院, 口外 増田元三郎 骨切り術を行う際に骨切り部の抜歯は行ったのですか. 審美的評価を行う際に審美指数を用いられたら良いと思います. 回答 大阪歯大, 矯正 杉本菜穂子 2症例ともに, 小臼歯部で抜歯を行い, 前方歯槽部の後退を行いました. |
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ISSN: | 0916-7048 |