上顎前突症に対する種々なる手術術式について
顎矯正治療の中で頻度は少ないが側貌のプロフィールを考慮すると上口唇部の後方移動が必要な場合が存在する. 従来, このような骨格性の上顎前突症を外科的に修正する場合, 上顎前歯部歯槽骨切り術が第1に選択されて施行されてきた. しかし, 本術式の場合後方移動にともなって歯を, 犠牲とする必要性があるなどの欠点が存在する. ゆえに, 個々の患者の咬合状態と側貌に合わせて, 術式の選択をする必要性がある. そこで, 今回私たちが現在までに上顎前突症に対して, 施行してきた種々なる術式(1)上顎前歯部歯槽骨切り術(2)Le Fort I型骨切り術+上顎前歯部歯槽骨切り術(3)Le Fort I型骨切り術...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 顎矯正治療の中で頻度は少ないが側貌のプロフィールを考慮すると上口唇部の後方移動が必要な場合が存在する. 従来, このような骨格性の上顎前突症を外科的に修正する場合, 上顎前歯部歯槽骨切り術が第1に選択されて施行されてきた. しかし, 本術式の場合後方移動にともなって歯を, 犠牲とする必要性があるなどの欠点が存在する. ゆえに, 個々の患者の咬合状態と側貌に合わせて, 術式の選択をする必要性がある. そこで, 今回私たちが現在までに上顎前突症に対して, 施行してきた種々なる術式(1)上顎前歯部歯槽骨切り術(2)Le Fort I型骨切り術+上顎前歯部歯槽骨切り術(3)Le Fort I型骨切り術+上顎臼歯部歯槽骨切り術(4)Le Fort I型骨切り術の後(上顎結節部を削除する方法)(5)Le Fort I型骨切り術の後(蝶形骨翼状突起を骨折)の5つの術式の中から, 手術術式を選択して施行してきた. 今回私たちは, 個々の症例の咬合状態に対応した手術術式の選択方法とそれぞれの術式の特長について症例を上げて報告した. 質問 日大松戸歯, 頭頸部外科 大峰浩隆 1. 翼状突起を骨折させる安全な方法と, 用いる器具について, お教え下さい. 2. 骨折させた翼状突起の骨片をどう処理するか. 回答 大歯大, 4口外 久保誼修 1. 翼状突起の骨折法は, 翼状態突起の咽頭側を剥離しデリケートないしフレンチオステオトームにて骨折線をつくってから薄いエレバトに広げると骨折は後方に移動できます. 追加 東歯大, 2口外 鶴木隆 手術術式は如何ようにも計画できますか. 出血量に対する全身的合併症, 骨切り骨片の血流障害による骨片壊死, 歯牙への配慮など, 多くの安全性, 術後安定性についての配慮が必要であります. 術式選択についてはよく熟慮されることを希望します. 回答 大歯大, 1口外 久保誼修 手術の難易度は(1)(2)(3)(4)(5)の順に増加すると思います. ゆえに術前矯正治療開始時より咬合関係と変形量を考えてできるため安全な術式を選択するべきであると考えます. いずれの手術術式を施行する場合でも丁寧に操作をすすめれば問題はありません. 質問 横浜港湾病院 増田元三郎 Le Fort I osteotomyと歯槽部前方骨切り術を組合せた症例で, 小臼歯抜歯にできるstepは術後矯正で比較的容易になおせると思うが, あえて, Le Fort Iで臼歯部の幅径を調整したのはなぜですか. 回答 大歯大, 1口外 久保誼修 手術時, 臼歯咬合関係が, Full class IIとなりますので下歯列にあわせるために上顎の臼歯間幅径をせまくする必要があります. |
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ISSN: | 0916-7048 |