顎変形症患者の術後評価‐アンケート調査による症型別の自己評価
今回われわれは, 顎変形症患者の顎変形に伴って抱えている問題や術後の状態をどの様に止めているかを知る目的で, 橋本らのアンケート調査項目を参考にして10群60項目からなるアンケート調査を行い, 下顎前突単独症例(前突群), 非対称を有する症例(非対称群), 開咬を有する症例(開咬群)の3群につき比較検討したので報告した. 【方法】対称は1989年4月から1994年3月までの5年間に, 当科で下顎枝矢状分割術による外科的矯正手術を行った患者のうち, 術後半年以上経過し追跡調査可能であった77例(男性14例, 女性63例, 現在平均年齢25.2歳)で, 症型別では前突群28例, 非対称群27例,...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 1995, Vol.5 (2), p.329-329 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 今回われわれは, 顎変形症患者の顎変形に伴って抱えている問題や術後の状態をどの様に止めているかを知る目的で, 橋本らのアンケート調査項目を参考にして10群60項目からなるアンケート調査を行い, 下顎前突単独症例(前突群), 非対称を有する症例(非対称群), 開咬を有する症例(開咬群)の3群につき比較検討したので報告した. 【方法】対称は1989年4月から1994年3月までの5年間に, 当科で下顎枝矢状分割術による外科的矯正手術を行った患者のうち, 術後半年以上経過し追跡調査可能であった77例(男性14例, 女性63例, 現在平均年齢25.2歳)で, 症型別では前突群28例, 非対称群27例, 開咬群22例であった. これらの患者に対し, 郵送にて記述式アンケート調査を行った. 【結果】術前の悩みは, いずれの群においても咬合不全, 審美障害の順で多く, 次いで非対称群では顎関節症状, 開咬群では咀嚼障害を訴える例が多かった. 普通の食事をとれる迄の期間は開咬群で平均40.3日, 前突群で44.2日であったのに対し, 非対称群では68.7日と延長していた. また, 顔貌の変化では前突群で92.7%, 非対称群で88.9%が術後変化したと答えたが, 開咬群では72.2%でその比率はやや低かった. 術後の全体的満足度は, いずれの群でも95%前後が満足または大体満足で, 高い満足度を示していた. これらの結果から, 本症患者では症型により術前, 術後の問題に違いがあることが示唆された. |
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ISSN: | 0916-7048 |