B-15. 骨格性下顎前突者の外科矯正手術前後の顔面形態変化に対する自己認知に関する研究:手術直前の微笑顔貌について
[目的] 微笑自己顔貌写真に対する骨格性下顎前突者の自己認知について, 検索することを目的とする. [被験者および資料] 被験者:外科矯正手術直前の骨格性下顎前突者11名(男性4名, 女性7名, 平均21歳1カ月). 資料:各被験者自身の手術直前の実体大正面微笑写真1枚. [方法] 眼球運動の測定には, ビジコンアイカメラTK-4型(竹井機器工業社製)を使用した. 解析指標には, 注視点, 特徴点, 跳躍性眼球運動を用い, ビデオ録画映像の観察をした. 基本的情報抽出行動, 特徴部位別情報抽出行動について分析した. [結果] 1. 注視点, 特徴点とも積算停留時間は, 目において長かった. 2...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 1993, Vol.3 (2), p.195-195 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [目的] 微笑自己顔貌写真に対する骨格性下顎前突者の自己認知について, 検索することを目的とする. [被験者および資料] 被験者:外科矯正手術直前の骨格性下顎前突者11名(男性4名, 女性7名, 平均21歳1カ月). 資料:各被験者自身の手術直前の実体大正面微笑写真1枚. [方法] 眼球運動の測定には, ビジコンアイカメラTK-4型(竹井機器工業社製)を使用した. 解析指標には, 注視点, 特徴点, 跳躍性眼球運動を用い, ビデオ録画映像の観察をした. 基本的情報抽出行動, 特徴部位別情報抽出行動について分析した. [結果] 1. 注視点, 特徴点とも積算停留時間は, 目において長かった. 2. 歯, 口唇, オトガイ部に注視点が多く分布していた. 3. 注視順序は, 目あるいは歯, 口唇, オトガイ部から開始するものが多かった. 4. 目に次いで頬の特徴点積算停留時間が長かった. [まとめ] 手術直前の微笑自己顔貌に対して被験者は, 歯, 口唇, オトガイ部を重視する行動を示した. また, 頬部とくに鼻唇溝に沿った行動が観察された. したがって, 微笑顔貌に対して手術直前には, 頬を含めた口腔周囲の広い範囲に関心を向けることが示唆された. 質問 東歯大, 矯正 瀬端正之 結果で, 注視点, 特徴点等目に関する部分が多いが, 一般的にどうなのか. 回答 奥羽大, 歯, 矯正 大塚香織 目を注視することは, 顔の認知に際しての本能的, 基本的行動であるため, その結果は, 正常者でも骨格性下顎前突者でも同様であると思われますが, それをふまえて, 目の次に注視する部位が何であるかに着目し検討することが重要であると考えます. ですから, 今回の結果から目の次に重視していた, 歯, 口唇, オトガイ部や頬について, さらに検索が必要であると考えました. 質問 大歯大, 1口外 久保誼修 一般の正常人においては, 調査されていますか. 回答 奥羽大, 歯, 矯正 大塚香織 正常者との比較については, 今回は行っていません. 今回の目的は骨格性下顎前突者における手術前後での検討であるため, その手術による劇的な変化に対しての自己認知を検索しております. 術後については, データを採得中ですが, 当教室のこれまでの研究結果から, 術後には, 手術によって変化した下顔面の探索を行う頻度が増加していることから, 骨格性下顎前突者が特に, 歯, 口唇, オトガイ部を気にしている, とは言えないにしろ, 正常者に比べれば, そういった傾向はあると言えるかもしれません. |
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ISSN: | 0916-7048 |