A-65.開咬を伴う下顎前突症患者の術後成績

開咬症は, 治療後の後戻りをきたしやすい不正咬合とされ, その原因は巨舌症, 不良習癖, 顎骨の発育異常など種々の因子が考えられる. これらに対する手術法には多くの方法が考察されている. 今回演者らは, 最近経験したObwegeser法による下顎枝矢状分割後方移動術におけるネジ止め固定のみで咬合改善を施行した19症例の中で, 開咬を伴う群と伴わない群の術後成績を評価したのでその概要を報告した. 対象は, いずれもAngle Class IIIで術前矯正終了後, 術直後, 術後1年の側方頭部X線規格写真におけるMandibular Plane, SNB, U-1 to FH, FMIA, ANS...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 1992, Vol.2 (2), p.194-195
Hauptverfasser: 竹島浩, 龍田恒康, 永峰浩一朗, 山崎康之, 稲田雅仁, 中西徹, 古谷明彦, 冲津光久, 向後彰, 阪本栄一, 嶋田淳, 山本美朗, 松井成幸, 清村寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:開咬症は, 治療後の後戻りをきたしやすい不正咬合とされ, その原因は巨舌症, 不良習癖, 顎骨の発育異常など種々の因子が考えられる. これらに対する手術法には多くの方法が考察されている. 今回演者らは, 最近経験したObwegeser法による下顎枝矢状分割後方移動術におけるネジ止め固定のみで咬合改善を施行した19症例の中で, 開咬を伴う群と伴わない群の術後成績を評価したのでその概要を報告した. 対象は, いずれもAngle Class IIIで術前矯正終了後, 術直後, 術後1年の側方頭部X線規格写真におけるMandibular Plane, SNB, U-1 to FH, FMIA, ANS-Me, Is-Is', Ii-Ii', Over bite, Over jetを基準とし比較検討した. その結果, 開咬を伴う群と伴わない群の後戻りにおける比較では, 術直後から術後1年の変化量において有意な差は認められなかった. これらのことにより, 後戻り量が大きいとされている開咬において, 舌骨上筋群の剥離など行わなくとも, ネジ止め固定をすることにより後戻り防止できることが示唆された. 質問 宮崎医大, 歯口外 福原博一 対象には, 顎の前突が認められない開咬症は含まれているのでしょうか. 回答 明海大, 歯, 1口外 竹島浩 そのような症例は, 含まれておりません. 質問 九大, 歯, 1口外 白土雄司 貴施設ではネジ止めは何本使用されていますか. 回答 明海大, 歯, 1口外 竹島浩 1. 2本で十分だと考えていますが, 骨片の接合が不十分だと思われる時に3本にしております. 2. 自験例からは, over bite-8mm程度までの症例では, ネジ止め固定を行えば, 筋肉に対する配慮は特に必要ないと考えております.
ISSN:0916-7048