神経線維腫1型に伴った類もやもや病に副前大脳動脈および副中大脳動脈を合併した前大脳動脈窓形成部脳動脈瘤の1例

【背景】神経線維腫1型に伴った類もやもや病に,前大脳動脈窓形成部囊状脳動脈瘤を含む多発性脳動脈瘤が合併し,副前大脳動脈と副中大脳動脈を有した極めて稀な症例を経験した.【症例】65歳男性.頭部打撲後,外傷性健忘が生じたため救急搬入.CTで異常を認め精査入院とした.脳血管撮影では,前大脳動脈窓形成部に囊状脳動脈瘤,副前大脳動脈と副中大脳動脈を有し,中大脳脈(M1)にはもやもや様血管網を認めた.他に脳底上小脳動脈瘤を有したこともあり,coil塞栓術を施行した.術後,脱落症状もなく経過良好である.【結語】本症例は,複数の破格が集結した窓形成部に脳動脈瘤を合併した症例で,過去に報告はなかった.また,複数...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2022, Vol.44(3), pp.273-278
Hauptverfasser: 太田, 浩嗣, 近藤, 弘久, 梅村, 武部, 二ッ矢, 浩一郎, 真崎, 弘美, 山本, 淳考
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【背景】神経線維腫1型に伴った類もやもや病に,前大脳動脈窓形成部囊状脳動脈瘤を含む多発性脳動脈瘤が合併し,副前大脳動脈と副中大脳動脈を有した極めて稀な症例を経験した.【症例】65歳男性.頭部打撲後,外傷性健忘が生じたため救急搬入.CTで異常を認め精査入院とした.脳血管撮影では,前大脳動脈窓形成部に囊状脳動脈瘤,副前大脳動脈と副中大脳動脈を有し,中大脳脈(M1)にはもやもや様血管網を認めた.他に脳底上小脳動脈瘤を有したこともあり,coil塞栓術を施行した.術後,脱落症状もなく経過良好である.【結語】本症例は,複数の破格が集結した窓形成部に脳動脈瘤を合併した症例で,過去に報告はなかった.また,複数の破格が集結していることで,脳動脈瘤の発生には後天的な血行力学的ストレスの他に,原始血管の発生異常の関与が加わったものと考え報告した.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10948