積極的なセルフマネジメント教育により発作性心房細動を発見し得た脳梗塞の1例

要旨:症例は65 歳男性.突然の左視野障害を自覚し,受診.頭部MRI 上,右後頭葉に梗塞巣を認め,塞栓性機序を疑ったが,発作性を含め心房細動は見いだされず,embolic stroke of undetermined source としてフォローした.脳梗塞再発予防の疾病管理プログラム研究へ参加し,疾病管理ナースが,不整脈の発見を目標に,血圧と脈拍の自己測定を含むセルフマネジメント教育を行った.発症後86 日目,患者自らが血圧と脈拍の異常に気づき,看護師に連絡した.看護師は心房細動を疑い直ちに受診を勧め,その結果,心房細動が確認され,翌日から抗凝固療法が導入された.Embolic stroke...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2020, Vol.42(5), pp.406-412
Hauptverfasser: 福岡, 泰子, 小倉, 礼, 伊藤, 泰広, 前, 千登世, 冨田, 佳代子, 大森, 豊緑, 木村, 和美, 松本, 昌泰, 森山, 美知子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:症例は65 歳男性.突然の左視野障害を自覚し,受診.頭部MRI 上,右後頭葉に梗塞巣を認め,塞栓性機序を疑ったが,発作性を含め心房細動は見いだされず,embolic stroke of undetermined source としてフォローした.脳梗塞再発予防の疾病管理プログラム研究へ参加し,疾病管理ナースが,不整脈の発見を目標に,血圧と脈拍の自己測定を含むセルフマネジメント教育を行った.発症後86 日目,患者自らが血圧と脈拍の異常に気づき,看護師に連絡した.看護師は心房細動を疑い直ちに受診を勧め,その結果,心房細動が確認され,翌日から抗凝固療法が導入された.Embolic stroke of undetermined source における発作性心房細動の検出には,患者へのセルフマネジメント教育が有用であることが示された.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10741