脳室内出血後に中脳水道閉塞が原因で遅発性に閉塞性水頭症を来した 2 症例の検討
要旨:症例 1:63 歳男性,JCS 10,左被殻出血,脳室内穿破の診断で緊急入院となり,保存的加 療を開始した.第 3 病日突然の意識障害増悪(JCS 10 → 200)を来し,頭部 CT で中脳水道への血腫嵌 頓,閉塞性水頭症を認めたため,脳室ドレナージ術を施行した.症例 2:62 歳男性,JCS 200,左視 床出血,脳室内穿破,急性水頭症の診断で緊急入院となり,同日脳室ドレナージ術を施行した.第 4 病日に JCS 3,頭部 CT で脳室内血腫の減少を確認し脳室ドレーンを抜去したが,第 8 病日突然の意 識障害増悪(JCS 3 → 100)を来した.頭部 CT で中脳水道への血腫嵌頓,...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中 2019, Vol.41(3), pp.186-191 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:症例 1:63 歳男性,JCS 10,左被殻出血,脳室内穿破の診断で緊急入院となり,保存的加 療を開始した.第 3 病日突然の意識障害増悪(JCS 10 → 200)を来し,頭部 CT で中脳水道への血腫嵌 頓,閉塞性水頭症を認めたため,脳室ドレナージ術を施行した.症例 2:62 歳男性,JCS 200,左視 床出血,脳室内穿破,急性水頭症の診断で緊急入院となり,同日脳室ドレナージ術を施行した.第 4 病日に JCS 3,頭部 CT で脳室内血腫の減少を確認し脳室ドレーンを抜去したが,第 8 病日突然の意 識障害増悪(JCS 3 → 100)を来した.頭部 CT で中脳水道への血腫嵌頓,閉塞性水頭症を認めたた め,再度脳室ドレナージ術を施行した.脳室内出血後の閉塞性水頭症は出血後 24 時間以内に発症し 手術適応となることが多く,48 時間を超えると発症は稀である.第 3 脳室内に血腫が残存する際は 遅発性閉塞性水頭症の可能性を念頭に置くことが重要である. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.10638 |