地理的定位錯誤を呈した右尾状核梗塞の 1 例

要旨:右尾状核梗塞により地理的定位錯誤を呈した 66 歳右利き女性例を報告した.本例は,日中は 自らの場所を病院と正しく認識していたが,夜から早朝にかけてのみ,「病室と全く同じように改築 された自宅にいる」と主張した.翌日にもその内容を覚えており,同様に訴えた.この誤認は,せん 妄や視知覚障害のみで説明することは困難であり,地理的定位錯誤を疑った.その発現機序は,右 尾状核損傷により前頭葉および辺縁系の障害による可能性が推察された....

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Veröffentlicht in:脳卒中 2019, Vol.41(3), pp.182-185
Hauptverfasser: 松本, 直樹, 佐藤, 正之, 宮村, 正典, 松本, 勝久, 前島, 伸一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:右尾状核梗塞により地理的定位錯誤を呈した 66 歳右利き女性例を報告した.本例は,日中は 自らの場所を病院と正しく認識していたが,夜から早朝にかけてのみ,「病室と全く同じように改築 された自宅にいる」と主張した.翌日にもその内容を覚えており,同様に訴えた.この誤認は,せん 妄や視知覚障害のみで説明することは困難であり,地理的定位錯誤を疑った.その発現機序は,右 尾状核損傷により前頭葉および辺縁系の障害による可能性が推察された.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10635