世界と日本の脳卒中登録研究:システマティックレビュー

脳卒中に対する合理的,経済的な疾病対策を行うためには,悉皆性と信頼性を合わせ持つ国家的な脳卒中登録事業が不可欠である.わが国の診療実態に即した脳卒中登録システムに必要な条件を明らかにするため,システマティックレビューを行った.2015 年12 月31 日までに発行された,脳卒中登録研究に関する医学文献を,MEDLINE および医学中央雑誌上で検索し,1533 編の文献から,51 の登録研究(国外38,国内13)を抽出した.レビューの結果から,日本における質の高い脳卒中登録事業に必要な条件として,医療ID 導入による既存大規模データベースとの連携と,それを可能にする法整備,行政による公的事業資金...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2018, Vol.40(5), pp.331-342
Hauptverfasser: 佐藤, 祥一郎, 園田, 和隆, 吉村, 壮平, 宮﨑, 雄一, 松尾, 龍, 三浦, 克之, 今中, 雄一, 磯部, 光章, 斎藤, 能彦, 興梠, 貴英, 西村, 邦宏, 安田, 聡, 小川, 久雄, 北園, 孝成, 飯原, 弘二, 峰松, 一夫, 日本医療研究開発機構「脳卒中を含む循環器病の診療情報の収集のためのシステムの開発, に関する研究」班
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:脳卒中に対する合理的,経済的な疾病対策を行うためには,悉皆性と信頼性を合わせ持つ国家的な脳卒中登録事業が不可欠である.わが国の診療実態に即した脳卒中登録システムに必要な条件を明らかにするため,システマティックレビューを行った.2015 年12 月31 日までに発行された,脳卒中登録研究に関する医学文献を,MEDLINE および医学中央雑誌上で検索し,1533 編の文献から,51 の登録研究(国外38,国内13)を抽出した.レビューの結果から,日本における質の高い脳卒中登録事業に必要な条件として,医療ID 導入による既存大規模データベースとの連携と,それを可能にする法整備,行政による公的事業資金,学会や患者支援団体,企業の支援による安定的な資金確保,情報公開の重要性が挙げられた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10587