中大脳動脈塞栓症に対する血栓回収術後に遅発性白質病変を認めた1 例
症例は79 歳女性.3 時間前からの左片麻痺を主訴に救急搬送された.MRI で右中大脳動脈近位部閉塞に伴う梗塞像を認め,rt-PA 静脈内投与とPenumbra システムによる血栓回収術で再開通を得た.翌日のMRI で梗塞巣は放線冠と被殻に限局し,術後10 日にmodified Rankin Scale 1 で自宅へ退院したが,退院2 カ月後に意欲低下を発症した.T2 強調画像,FLAIR 画像で右中大脳動脈灌流領域の白質に新規高信号域を認めた.病変部のmagnetic resonance spectroscopy でcholine/creatine 比の上昇,N-acetylaspartat...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中 2018, Vol.40(4), pp.270-274 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は79 歳女性.3 時間前からの左片麻痺を主訴に救急搬送された.MRI で右中大脳動脈近位部閉塞に伴う梗塞像を認め,rt-PA 静脈内投与とPenumbra システムによる血栓回収術で再開通を得た.翌日のMRI で梗塞巣は放線冠と被殻に限局し,術後10 日にmodified Rankin Scale 1 で自宅へ退院したが,退院2 カ月後に意欲低下を発症した.T2 強調画像,FLAIR 画像で右中大脳動脈灌流領域の白質に新規高信号域を認めた.病変部のmagnetic resonance spectroscopy でcholine/creatine 比の上昇,N-acetylaspartate/creatine 比の低下を認め,神経細胞の破壊,脱落が示唆された.急性期血栓回収術による再開通を得た場合でも,遅発性に白質病変が生じることがあるため,注意深い経過観察が必要と考えられた. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.10537 |