難聴を来した椎骨動脈解離の1 例

症例は50 歳女性.2014 年10 月下旬(第1 病日)早朝,突然,回転性眩暈,右耳難聴を自覚し,当院に搬送された.神経学的所見では,左方向への回旋性眼振,右難聴を認めた.頭部MRI 拡散強調画像で小脳梗塞を認め,同日入院した.第22 病日に実施した脳血管造影検査では,右前下小脳動脈(AICA)は椎骨動脈から分岐し,右後下小脳動脈分岐部から椎骨動脈が狭小化していた.以上より,右椎骨動脈解離によって右AICA が閉塞し,内耳に虚血性障害を来した結果,難聴を呈したと判断した.第40 病日に当科を退院したが,現在も,難聴は残存している....

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Veröffentlicht in:脳卒中 2018, Vol.40(1), pp.44-46
Hauptverfasser: 葛目, 大輔, 西本, 陽央, 佐島, 和晃, 小松, 奏子, 金子, 恵子, 山﨑, 正博
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は50 歳女性.2014 年10 月下旬(第1 病日)早朝,突然,回転性眩暈,右耳難聴を自覚し,当院に搬送された.神経学的所見では,左方向への回旋性眼振,右難聴を認めた.頭部MRI 拡散強調画像で小脳梗塞を認め,同日入院した.第22 病日に実施した脳血管造影検査では,右前下小脳動脈(AICA)は椎骨動脈から分岐し,右後下小脳動脈分岐部から椎骨動脈が狭小化していた.以上より,右椎骨動脈解離によって右AICA が閉塞し,内耳に虚血性障害を来した結果,難聴を呈したと判断した.第40 病日に当科を退院したが,現在も,難聴は残存している.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10494