脳卒中急性期における偽痛風の合併頻度および臨床的特徴

「要旨」 : 【背景および目的】脳卒中における偽痛風の合併頻度と臨床的特徴を明らかにする. 【方法】脳卒中患者391例と同時期に入院した非脳卒中患者597例を対象に両群間の偽痛風合併頻度と偽痛風臨床所見を比較した. 【結果】偽痛風合併は脳卒中群で非脳卒中群より高い傾向を認め (3.3% vs 1.5%, p=0.08), McCartyの偽痛風診断基準definite, probable例に限ると脳卒中群で有意に偽痛風発症率が高かった (1.8% vs 0.3%, p=0.03). 脳卒中群の偽痛風13例は全例が低自立度の時期に発症し, 麻痺側に生じたもの4例, 麻痺側と非麻痺側の両側発症1例...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2017-11, Vol.39 (6), p.433-440
Hauptverfasser: 大内東香, 原賢寿, 柴野健, 石黒英明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 : 【背景および目的】脳卒中における偽痛風の合併頻度と臨床的特徴を明らかにする. 【方法】脳卒中患者391例と同時期に入院した非脳卒中患者597例を対象に両群間の偽痛風合併頻度と偽痛風臨床所見を比較した. 【結果】偽痛風合併は脳卒中群で非脳卒中群より高い傾向を認め (3.3% vs 1.5%, p=0.08), McCartyの偽痛風診断基準definite, probable例に限ると脳卒中群で有意に偽痛風発症率が高かった (1.8% vs 0.3%, p=0.03). 脳卒中群の偽痛風13例は全例が低自立度の時期に発症し, 麻痺側に生じたもの4例, 麻痺側と非麻痺側の両側発症1例, 非麻痺側に生じたもの8例であった. 13例中8例で偽痛風診断前に抗菌薬が使用されていた. 【結論】脳卒中急性期では偽痛風発症率が高く, 偽痛風は非麻痺側にも生じうる. 脳卒中急性期患者の発熱をみた場合, 偽痛風も念頭に置く必要がある.
ISSN:0912-0726