脳卒中急性期重症患者に対する早期経腸免疫栄養の効果:当施設での検討

【目的】脳卒中急性期重症患者に対する早期経腸免疫栄養の効果について検討した.【方法】対象は脳卒中急性期に意識障害を有し経腸栄養を施行した患者.対照群(2004 年7 月~):早期経腸栄養開始前の54 例,実施A 群(2009 年10 月~):早期経腸栄養で急速増量を実施した53 例,実施B 群(2013 年1 月~):早期経腸栄養で免疫調整栄養剤(ホエイペプチド含有)を用い緩徐増量を行った53 例の3 群間で,絶食期間,便性状(腸内環境),感染性合併症,転帰について比較検討した.【結果】対照群に比べ,実施A・B 群では絶食期間短縮,水様便減少,感染性合併症減少,抗菌薬使用量減少,在院日数短縮,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:脳卒中 2017, Vol.39(3), pp.177-183
Hauptverfasser: 一ツ松, 勤, 一ツ松, 薫, 田中, 俊也, 石堂, 克哉, 伊藤, 理
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】脳卒中急性期重症患者に対する早期経腸免疫栄養の効果について検討した.【方法】対象は脳卒中急性期に意識障害を有し経腸栄養を施行した患者.対照群(2004 年7 月~):早期経腸栄養開始前の54 例,実施A 群(2009 年10 月~):早期経腸栄養で急速増量を実施した53 例,実施B 群(2013 年1 月~):早期経腸栄養で免疫調整栄養剤(ホエイペプチド含有)を用い緩徐増量を行った53 例の3 群間で,絶食期間,便性状(腸内環境),感染性合併症,転帰について比較検討した.【結果】対照群に比べ,実施A・B 群では絶食期間短縮,水様便減少,感染性合併症減少,抗菌薬使用量減少,在院日数短縮,死亡率(発症3 カ月)減少が有意に得られ,さらにB 群はA 群より感染性合併症の頻度が有意に減少した.【結論】脳卒中急性期重症患者に早期経腸栄養は有効であり,さらに免疫調整栄養は感染対策上有効である可能性が示唆された.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10434