急性期炎症性バイオマーカーと脳梗塞臨床亜病型との関連

【目的】粥腫形成に炎症機転が推測されている.本研究は急性期血中炎症性バイオマーカーと脳梗塞亜病型の関連を検討した.【方法】発症48時間以内の脳梗塞患者142例を対象とし,入院時interleukin (IL)-6,IL-10,IL-18,matrix metalloproteinase (MMP)-2,MMP-9,高感度CRPを測定,TOAST分類での亜病型,頭蓋内外動脈硬化との関連をロジスティック回帰分析で検討した.【結果】心原性脳塞栓症では梗塞体積(OR 1.006,95%CI 1.001-1.010)と,MMP-2(OR 1.003,95%CI 1.000-1.005)が有意に関連した....

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Veröffentlicht in:脳卒中 2011, Vol.33(6), pp.564-571
Hauptverfasser: 下邨, 華菜, 清水, 華奈子, 徳山, 承明, 櫻井, 謙三, 伊佐早, 健司, 高石, 智, 加藤, 文太, 長谷川, 泰弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】粥腫形成に炎症機転が推測されている.本研究は急性期血中炎症性バイオマーカーと脳梗塞亜病型の関連を検討した.【方法】発症48時間以内の脳梗塞患者142例を対象とし,入院時interleukin (IL)-6,IL-10,IL-18,matrix metalloproteinase (MMP)-2,MMP-9,高感度CRPを測定,TOAST分類での亜病型,頭蓋内外動脈硬化との関連をロジスティック回帰分析で検討した.【結果】心原性脳塞栓症では梗塞体積(OR 1.006,95%CI 1.001-1.010)と,MMP-2(OR 1.003,95%CI 1.000-1.005)が有意に関連した.脳動脈狭窄が高度なほどmaxIMT,高感度CRP,IL-6が有意に高値を示した.【結論】急性期血中MMP-2は,他の亜病型に比べ心原性脳塞栓症で高値であり,IL-6,高感度CRPは脳動脈狭窄度と関連する.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.33.564