頭痛のみで発症した非出血性解離性椎骨動脈瘤の臨床像

【目的】頭痛のみ発症した非出血性解離性椎骨動脈瘤に注目し,自験例より検討した.【方法】平成19年11月から平成21年10月までに当院で頭痛のみで診断された非出血性解離性椎骨動脈瘤うち,経過観察が可能であった13例について検討した.【結果】初回の画像検査では,pearl and string signは2例,dilatationは8例,string signは3例であった.画像上改善を認めたのは11例で,残り2例では解離性椎骨動脈瘤の増大がみられたために手術を施行した.9例で初回の画像検査時に解離腔や壁内血腫を認め診断が可能であったが,残りの4例では経時的な血管形態変化で解離性と判断した.頭痛は...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2011/05/25, Vol.33(3), pp.333-340
Hauptverfasser: 中村, 歩希, 水庭, 宜隆, 神野, 崇生, 中山, 博文, 古屋, 優, 田口, 芳雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】頭痛のみ発症した非出血性解離性椎骨動脈瘤に注目し,自験例より検討した.【方法】平成19年11月から平成21年10月までに当院で頭痛のみで診断された非出血性解離性椎骨動脈瘤うち,経過観察が可能であった13例について検討した.【結果】初回の画像検査では,pearl and string signは2例,dilatationは8例,string signは3例であった.画像上改善を認めたのは11例で,残り2例では解離性椎骨動脈瘤の増大がみられたために手術を施行した.9例で初回の画像検査時に解離腔や壁内血腫を認め診断が可能であったが,残りの4例では経時的な血管形態変化で解離性と判断した.頭痛は全例で後頭部痛であった.中には激しくない頭痛も存在していた.【結論】激しくない後頭部痛でも解離性椎骨動脈瘤を考慮する必要がある.そして,経時的な画像検査は診断や外科的治療の検討に重要と考えられた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.33.333