橋梗塞における摂食嚥下障害の検討
橋梗塞における嚥下障害に着目し,臨床的特徴と機能予後の検討を行った.対象は急性期の橋梗塞30例で,嚥下機能に加え,神経症候,認知機能などの評価を行い,必要に応じて嚥下造影検査(VF)を施行した.また,退院時の食形態から,常食摂取が可能であった群(常食群),経口摂取は可能だがゼリーやペーストなど特殊な食形態を必要とした群(訓練食群),経口摂取に至らず退院した群(非経口群)の3群に分類し,その要因について検討した.その結果,常食群は訓練食群,非経口群に比べ,年齢が若く,神経症候,認知機能が良好であった.初回の嚥下機能評価で25名に異常を認め,このうち11名は退院時に経口摂取に至らなかった.VFは2...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中 2011/01/25, Vol.33(1), pp.171-174 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 橋梗塞における嚥下障害に着目し,臨床的特徴と機能予後の検討を行った.対象は急性期の橋梗塞30例で,嚥下機能に加え,神経症候,認知機能などの評価を行い,必要に応じて嚥下造影検査(VF)を施行した.また,退院時の食形態から,常食摂取が可能であった群(常食群),経口摂取は可能だがゼリーやペーストなど特殊な食形態を必要とした群(訓練食群),経口摂取に至らず退院した群(非経口群)の3群に分類し,その要因について検討した.その結果,常食群は訓練食群,非経口群に比べ,年齢が若く,神経症候,認知機能が良好であった.初回の嚥下機能評価で25名に異常を認め,このうち11名は退院時に経口摂取に至らなかった.VFは20名に施行し,16名に誤嚥(9名は不顕性)を認めた.橋梗塞による嚥下障害の予後は悪くないものの,頻度は高く,不顕性誤嚥が多い.経口摂取に際して慎重なリハ介入が必要である. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.33.171 |