rt-PA(アルテプラーゼ)静注による血栓溶解療法後の出血性梗塞に対して15時間後に外減圧術を施行した1例
「要旨」:遺伝子組み替え組織型プラスミノーゲン・アクティベータ(recombinant tissue-type plasminogen activator:rt-PA)であるアルテプラーゼ(348,000IU/kg)を静脈内投与した脳塞栓症例が投与後約9時間で重篤な出血性梗塞となり, 救命のため外減圧術を行った. 外減圧術を開始したのはアルテプラーゼ投与終了後約15時間を経過した時点であった. 皮膚切開から閉頭に至るまで, 止血不良を感じることは全くなく, 術後の頭部CTスキャンでも術後出血は認められなかった. 少なくとも, アルテプラーゼ投与終了後約15時間を経過していれば, 安全に開頭術が...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 脳卒中 2010, Vol.32 (1), p.64-67 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「要旨」:遺伝子組み替え組織型プラスミノーゲン・アクティベータ(recombinant tissue-type plasminogen activator:rt-PA)であるアルテプラーゼ(348,000IU/kg)を静脈内投与した脳塞栓症例が投与後約9時間で重篤な出血性梗塞となり, 救命のため外減圧術を行った. 外減圧術を開始したのはアルテプラーゼ投与終了後約15時間を経過した時点であった. 皮膚切開から閉頭に至るまで, 止血不良を感じることは全くなく, 術後の頭部CTスキャンでも術後出血は認められなかった. 少なくとも, アルテプラーゼ投与終了後約15時間を経過していれば, 安全に開頭術が行えるということが明らかとなった. 「はじめに」遺伝子組み替え組織型プラスミノーゲン・アクティベータであるアルテプラーゼは, その静脈内投与が超急性期の虚血性脳卒中に対する治療として欧米で認可され, 我が国でも独自の用量と方法による臨床試験結果に基づいて2005年10月よりその使用が認可された薬剤である1)2). |
---|---|
ISSN: | 0912-0726 |