くも膜下出血により発症した窓形成内頚動脈動脈瘤の1例

44歳,女性.突然の頭痛,その後短時間の意識消失のため救急搬送された.頭部CT検査にて右シルビウス裂にくも膜下出血を認め,脳血管撮影検査では右内頚動脈の後交通動脈と前脈絡叢動脈の間に窓形成を認め,その外側部に2個の動脈瘤様膨隆を認めたため,開頭によるクリッピング術を施行した.術後特に合併症なく,約1カ月後に左側内頚動脈の未破裂動脈瘤に対してもクリッピング術を施行しその後退院した.頭蓋内内頚動脈に窓形成を認める症例はまれであり,これに動脈瘤を合併した症例は極めてまれである.窓形成部では血管壁が菲薄化し,これに伴い動脈瘤が形成される可能性があるためその処置においては注意が必要と思われる....

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Veröffentlicht in:脳卒中 2009/09/25, Vol.31(5), pp.307-310
Hauptverfasser: 松本, 伸治, 柴田, 裕次, 中島, 誠爾, 鈴木, 壽彦, 頃末, 和良
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:44歳,女性.突然の頭痛,その後短時間の意識消失のため救急搬送された.頭部CT検査にて右シルビウス裂にくも膜下出血を認め,脳血管撮影検査では右内頚動脈の後交通動脈と前脈絡叢動脈の間に窓形成を認め,その外側部に2個の動脈瘤様膨隆を認めたため,開頭によるクリッピング術を施行した.術後特に合併症なく,約1カ月後に左側内頚動脈の未破裂動脈瘤に対してもクリッピング術を施行しその後退院した.頭蓋内内頚動脈に窓形成を認める症例はまれであり,これに動脈瘤を合併した症例は極めてまれである.窓形成部では血管壁が菲薄化し,これに伴い動脈瘤が形成される可能性があるためその処置においては注意が必要と思われる.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.31.307