時間的・空間的に多発した硬膜動静脈瘻の1例∼病理組織学的見地と臨床医学的見地からの考察
症例は73歳女性.痙攣発作にて発症し頭部CT上,脳室内出血を認め,脳血管撮影を施行したところ皮質静脈への逆流と静脈瘤を合併した横-S状静脈洞部DAVF(以下,T-S DAVF)を認めたため,根治療法として血行動態を検討した上で,開頭術を施行した.既往歴として5年半前に頸動脈海綿静脈洞瘻(以下,CCF)に対して経動脈的塞栓術(以下,TAE)を施行されているが,その時点ではT-S DAVFは認められていないことから時間的・空間的に多発したDAVFと診断した.時間的・空間的に多発したDAVFは非常に稀であり,加えて本報告では病理学的な検索もしており,多発性DAVFのetiologyを考慮する上で一助...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中 2009, Vol.31(2), pp.111-116 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は73歳女性.痙攣発作にて発症し頭部CT上,脳室内出血を認め,脳血管撮影を施行したところ皮質静脈への逆流と静脈瘤を合併した横-S状静脈洞部DAVF(以下,T-S DAVF)を認めたため,根治療法として血行動態を検討した上で,開頭術を施行した.既往歴として5年半前に頸動脈海綿静脈洞瘻(以下,CCF)に対して経動脈的塞栓術(以下,TAE)を施行されているが,その時点ではT-S DAVFは認められていないことから時間的・空間的に多発したDAVFと診断した.時間的・空間的に多発したDAVFは非常に稀であり,加えて本報告では病理学的な検索もしており,多発性DAVFのetiologyを考慮する上で一助になると思われたため文献的考察を含めて報告する. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.31.111 |