当院の脳卒中急性期リハの実態: 早期離床の脳梗塞進行への関与の有無の検討を含めて
当院ではリハ医のモニター下に脳卒中急性期から積極的に端座位訓練・立ち上がり訓練等を施行している. 今回, 当院の急性期リハ(以下リハ)の実態を調査した. 「対象」2005年5月からの半年間に発症から3日以内に入院した脳卒中急性期患者82例. 一過性脳虚血発作とクモ膜下出血は除外した. 「方法」年齢・性別・既往・病型等, 発症からリハ依頼やリハ開始までの期間, 発症から端座位開始までの期間・機能予後(入院時および7病日のNIHSSと28日目のバーセル指数・入院日数・自宅退院率)を調査した. また, 軽症を除いて既存の全国調査とほぼ対象の重症度を一致させた脳梗塞例48例において症状の進行・再発の発...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中 2007/11/25, Vol.29(6), pp.733-733 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 当院ではリハ医のモニター下に脳卒中急性期から積極的に端座位訓練・立ち上がり訓練等を施行している. 今回, 当院の急性期リハ(以下リハ)の実態を調査した. 「対象」2005年5月からの半年間に発症から3日以内に入院した脳卒中急性期患者82例. 一過性脳虚血発作とクモ膜下出血は除外した. 「方法」年齢・性別・既往・病型等, 発症からリハ依頼やリハ開始までの期間, 発症から端座位開始までの期間・機能予後(入院時および7病日のNIHSSと28日目のバーセル指数・入院日数・自宅退院率)を調査した. また, 軽症を除いて既存の全国調査とほぼ対象の重症度を一致させた脳梗塞例48例において症状の進行・再発の発生数を調査した. 「結果」男性62%, 平均年齢70.9歳, 病型(脳梗塞76%)であった. 発症前のmRSは平均0.88と高値で, 脳卒中の既往は38%と多かった. 発症から入院までは0.5日, 入院からリハ依頼までは0.4日で, 依頼漏れがあった8例でも3日目までにリハ側で対応していた. リハ依頼からリハ医のリハ処方までの期間は0.7日であった. 発症から端座位開始までの期間は1.3日であった. 入院時NIHSS8.8および7病日のNIHSS6.9と平均的な重症度であったが28日目のバーセル指数は73・一般病棟での平均入院日数11.7日・回復期リハを含めた平均入院日数34.8日・自宅退院率83%と機能予後は良好であった. 脳梗塞の進行・再発は対象48例中7例に認めたのみであり, 急性期の積極的な端座位訓練が脳梗塞の進行・再発の可能性を増加させたとは考えられなかった. 「考察」リハ医の指導のもとに行われる積極的な急性期リハは症状進行等のリスクを増加させないと考えられ, さらに良好な機能予後の要因となったと考えられる. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.29.733 |