脳内出血急性期の全身合併症の解析と対策
[はじめに] 脳内出血は神経細胞を直接破壊するため, 後遺症は高度なものが少なくなく, 患者のQOLは著しく低下する. 脳内出血に対する外科的治療の限界は既に指摘されている. 我々が報告しているように脳内出血急性期では肺炎や電解質異常などの全身合併症も予後に影響することが知られており, 合併症予防が脳内出血患者の予後向上に寄与する可能性が残されている1). 一方, Stroke Care Unit(SCU)の設立による脳卒中急性期の徹底した患者管理の必要性が叫ばれ, その効果も明らかにされている. この報告では, 脳内出血急性期の全身合併症について解析し, その結果を踏まえてSCUの設立に伴い...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中 2006/12/25, Vol.28(4), pp.577-581 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [はじめに] 脳内出血は神経細胞を直接破壊するため, 後遺症は高度なものが少なくなく, 患者のQOLは著しく低下する. 脳内出血に対する外科的治療の限界は既に指摘されている. 我々が報告しているように脳内出血急性期では肺炎や電解質異常などの全身合併症も予後に影響することが知られており, 合併症予防が脳内出血患者の予後向上に寄与する可能性が残されている1). 一方, Stroke Care Unit(SCU)の設立による脳卒中急性期の徹底した患者管理の必要性が叫ばれ, その効果も明らかにされている. この報告では, 脳内出血急性期の全身合併症について解析し, その結果を踏まえてSCUの設立に伴い対策を講じた. SCU設立前後で脳内出血急性期の全身合併症の発現率の変化を検証して考察を加え, その有効性を検討した. [方法および対象] 1. 脳内出血急性期の全身合併症の実際2000年から2002年に筑波大学関連病院である県西総合病院, 筑波メディカルセンター病院, 筑波記念病院に入院した脳内出血患者527例をretrospectiveに解析し, 全身合併症の検討を行った. 特発性脳内出血のみを対象とし, AVM, AVFやもやもや病は除外した. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.28.577 |