日本脳卒中学会・脳卒中高次脳機能スケール

日本脳卒中学会においては, 平成6年にStroke Scale委員会を組織し以後脳卒中重症度を定量的に評価出来るスケールの作成に取り組んできた. その結果, 先ず急性期重症度を定量的に評価するJapan Stroke Scale(JSS, 急性期)を完成し, 本誌(第19巻1号1997年)に発表しだ1). これは, 既に臨床の現場や治験評価のスケールとして広く用いられている. さらに, 世界的な評価を試み, 昨年英文誌Stroke誌(Stroke32:1800-1807, 2001)2)上に発表するに至った. このJSSは急性期の使用を目的とするので, 意識障害の占める重みが大きい. 一方,...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2001/12/25, Vol.23(4), pp.284-291
Hauptverfasser: 後藤文男, 大友英一, 鹿島晴雄, 亀山正邦, 小林祥泰, 澤田徹, 篠原幸人, 田村晃, 赫彰郎, 端和男, 平井俊策, 福内靖男, 藤島正敏, 柳原武彦, 山口武典, 吉本高志, 楠正, 天野隆弘, 五十棲一男, 寺山靖夫, 松本昌泰, 美原盤
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:日本脳卒中学会においては, 平成6年にStroke Scale委員会を組織し以後脳卒中重症度を定量的に評価出来るスケールの作成に取り組んできた. その結果, 先ず急性期重症度を定量的に評価するJapan Stroke Scale(JSS, 急性期)を完成し, 本誌(第19巻1号1997年)に発表しだ1). これは, 既に臨床の現場や治験評価のスケールとして広く用いられている. さらに, 世界的な評価を試み, 昨年英文誌Stroke誌(Stroke32:1800-1807, 2001)2)上に発表するに至った. このJSSは急性期の使用を目的とするので, 意識障害の占める重みが大きい. 一方, 意識障害の軽い, あるいは意識障害がない脳卒中や慢性期などでは, 脳卒中の主症状である運動機能障害を定量的に評価出来るスケールの必要性に迫られた. そこで日本脳卒中学会Stroke Scale委員会では第二段階して, 平成9年より脳卒中運動機能障害重症度スケールJapan Stroke Scale(Motor Function)(JSS-M)の作成に着手し, 1999年に完成して本誌(第21巻3号)に報告した3). さらに脳卒中後にみられる高次脳機能障害や痴呆が社会的問題となり, その客観的評価の必要性が生じた. そこで本委員会においては第三段階として, 脳卒中後の高次脳機能障害や痴呆の程度を定量的に評価出来るスケールJapan Stroke Scale(Higher Cortical Function)(JSSH)の作成に着手し, 一部委員の交代の上4年に及ぶ試行錯誤を経てこのほど完成をみた4)のでその骨子を発表する.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.23.284