特異なMRI画像を示した高血圧性脳症

特異なMRI所見を呈した高血圧性脳症の1例を報告した.症例は28歳女性.右被殻出血,脳室内穿破にて入院.血圧206/140mmHgと高く,頭痛,意識障害,眼振,左視力低下,左不全片麻痺を認めた.同日の頭部MRIT2強調画像にて,脳幹部,小脳半球,大脳白質にびまん性の高信号域を認め,脳幹部に著明な浮腫を認めた.降圧療法を開始したところ,症状,画像所見は速やかに改善した.高血圧性脳症では,MRI,CT上,異常所見は後頭葉に優位とされる.しかし,本例のように,脳幹部,小脳,大脳白質,基底核などに,多発性の病変を認める場合があることも念頭におき,早期診断,治療を心がける必要があると考えた....

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Veröffentlicht in:脳卒中 2001/09/25, Vol.23(3), pp.255-260
Hauptverfasser: 赫, 洋美, 太田, 宏平, 橋本, しをり, 内山, 真一郎, 岩田, 誠
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:特異なMRI所見を呈した高血圧性脳症の1例を報告した.症例は28歳女性.右被殻出血,脳室内穿破にて入院.血圧206/140mmHgと高く,頭痛,意識障害,眼振,左視力低下,左不全片麻痺を認めた.同日の頭部MRIT2強調画像にて,脳幹部,小脳半球,大脳白質にびまん性の高信号域を認め,脳幹部に著明な浮腫を認めた.降圧療法を開始したところ,症状,画像所見は速やかに改善した.高血圧性脳症では,MRI,CT上,異常所見は後頭葉に優位とされる.しかし,本例のように,脳幹部,小脳,大脳白質,基底核などに,多発性の病変を認める場合があることも念頭におき,早期診断,治療を心がける必要があると考えた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.23.255