7.無症候性脳梗塞,脳室周囲高信号域と血圧との関連

「はじめに」 無症候性脳梗塞, 脳室周囲高信号域(PVH)の危険 因子として, 高血圧が最大の危険因子であることは, 周知の事実であり1)2)3), その治療, 管理には血圧のコントロールが重要であることが指摘されている3). し かし, 高血圧の程度, 降圧状況と無症候性脳梗塞, 脳 室周囲高信号域の関連を検討した報告は今のところ少 ない5). 筆者らは1988年にわが国で最初のMRIによる脳ドッグを開設し, 10年間の追跡調査により, 無症 候性脳梗塞を有する群では年間脳卒中発症率が梗塞を 有さない群に比し高率であることを明らかにした2). 今回, われわれはこの脳ドッグのデータを基に高血...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2000/12/25, Vol.22(4), pp.585-589
Hauptverfasser: 山下, 一也, 小林, 祥泰, 飯島, 献一, 青山, 晃治, 渡部, 雄治, 山口, 修平
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」 無症候性脳梗塞, 脳室周囲高信号域(PVH)の危険 因子として, 高血圧が最大の危険因子であることは, 周知の事実であり1)2)3), その治療, 管理には血圧のコントロールが重要であることが指摘されている3). し かし, 高血圧の程度, 降圧状況と無症候性脳梗塞, 脳 室周囲高信号域の関連を検討した報告は今のところ少 ない5). 筆者らは1988年にわが国で最初のMRIによる脳ドッグを開設し, 10年間の追跡調査により, 無症 候性脳梗塞を有する群では年間脳卒中発症率が梗塞を 有さない群に比し高率であることを明らかにした2). 今回, われわれはこの脳ドッグのデータを基に高血 圧の程度, 降圧状況と無症候性脳梗塞, PVHの関連を 検討した. 「対象および方法」 対象は1988年8月~1998年11月までの脳ドッグ 受診者で, 脳卒中などの脳疾患既往がなく, 神経学的 に異常のない健常成人1, 522例(30歳~84歳, 平均年 齢57. 2±8. 6歳)で検討した. MRIは初期には東芝製 0. 15T常伝導型, 1993年度よりシーメンス社製0. 2T 永久磁石型で, T2強調, プロトン密度水平断画像, T1 強調冠状断面像, 矢状断面像を撮影した.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.22.585