無症候性脳梗塞と症候性脳梗塞における危険因子の比較検討: 飲酒の影響について
健常者338名 (平均53.7歳, 男性243名, 女性95名) を対照に無症候性脳梗塞85名 (61.5歳, 男性52名, 女性33名) と症候性脳梗塞81名 (65.4歳, 男性58名, 女性23名) における飲酒の影響を検討した. (1) 3群間の男性で習慣性飲酒群の割合は健常者58.8%, 無症候性脳梗塞53.9%, 症候性脳梗塞55.2%でほぼ同数であった. (2) 平均1日エタノール摂取量は, 健常者42.6g, 無症候性脳梗塞39.0gと同量であったが症候性脳梗塞で63.9gに及び, 前2者に比べて有意に摂取量が多い. (3) エタノール換算で1日100g以上の習慣性飲酒者は,...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中 1997/06/25, Vol.19(3), pp.187-192 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 健常者338名 (平均53.7歳, 男性243名, 女性95名) を対照に無症候性脳梗塞85名 (61.5歳, 男性52名, 女性33名) と症候性脳梗塞81名 (65.4歳, 男性58名, 女性23名) における飲酒の影響を検討した. (1) 3群間の男性で習慣性飲酒群の割合は健常者58.8%, 無症候性脳梗塞53.9%, 症候性脳梗塞55.2%でほぼ同数であった. (2) 平均1日エタノール摂取量は, 健常者42.6g, 無症候性脳梗塞39.0gと同量であったが症候性脳梗塞で63.9gに及び, 前2者に比べて有意に摂取量が多い. (3) エタノール換算で1日100g以上の習慣性飲酒者は, 症候性脳梗塞で21.9%を占める. (4) 脳ドック受診者の非飲酒群と習慣性飲酒群の間で無症候性脳梗塞の頻度に有意な違いはなかった. (5) エタノール摂取量別にみた脳ドックでの無症候性脳梗塞の頻度はJ型の分布を示していた.習慣性飲酒群の割合は3群間で同数であったが, 健常者や無症候性脳梗塞と異なって症候性脳梗塞では過剰な飲酒量が背景にみられる. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.19.187 |