一般演題6 大豆イソフラボンからエコールを産生するSlackia属菌のヒト腸管からの単離および同菌群の成人腸管における分布

【目的】エコールは, 他の大豆イソフラボンに比べて強力なエストロゲン活性を有することから, 前立腺癌をはじめとするホルモン依存性疾患の予防効果が期待されている. エコールは大豆イソフラボンの一種であるダイゼインより腸内細菌により生成されることが知られているが, 全てのヒト腸管からエコールが検出されるわけではない. したがって, ヒト腸管におけるエコール産生には特異的な腸内細菌が関与していることが示唆されているが, エコール産生に関与する細菌の詳細やその分布には不明な点が多い. そこで, 本研究では成人腸管から強力なエコール産生能を有する細菌を単離するとともに, 同菌群の成人腸管における分布を調...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:腸内細菌学雑誌 2011, Vol.25 (2), p.58-58
Hauptverfasser: 辻浩和, 森山薫, 野本康二, 宮永直人, 赤座英之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】エコールは, 他の大豆イソフラボンに比べて強力なエストロゲン活性を有することから, 前立腺癌をはじめとするホルモン依存性疾患の予防効果が期待されている. エコールは大豆イソフラボンの一種であるダイゼインより腸内細菌により生成されることが知られているが, 全てのヒト腸管からエコールが検出されるわけではない. したがって, ヒト腸管におけるエコール産生には特異的な腸内細菌が関与していることが示唆されているが, エコール産生に関与する細菌の詳細やその分布には不明な点が多い. そこで, 本研究では成人腸管から強力なエコール産生能を有する細菌を単離するとともに, 同菌群の成人腸管における分布を調べた. 【方法】末梢血中にエコールが検出される, いわゆるエコール産生者一名の糞便について, 種々の糖原を添加したダイゼイン含有培地によりヒト糞便を嫌気的に培養し, 培地中のエコール量を比較した. ソルボースを糖源とした培地を用いた糞便の7継代目培養液より, エコール産生菌を単離した.
ISSN:1343-0882