ジメチルヒドラジン誘発マウス大腸癌および大腸前癌病変に及ぼす乳酸菌発酵エキスの抑制効果

乳酸菌と酵母を用いて発酵させた大豆蛋白基材の培養液である乳酸菌発酵エキス(ESFL)の大腸癌および大腸前癌病変に対する抑制効果をマウスを用いて調べた. 大腸癌実験では8週齢ICR雌マウスを20匹ずつ3群に分け, A群とB群には35mg/kgの1, 2-dimethylhydrazine(DMH)を週に1回10週皮下接種した. A群には5%ESFL添加飼料を実験期間中(35週)与え, B群とC群には市販マウス飼料を与えた. A群のB群に対する大腸癌発生件数および大腸腫瘍数共に減少したが, 統計的有意差は無かった. 大腸前癌病変実験では同マウスを10匹ずつ, 10%ESFL添加飼料群, 同1%群,...

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Veröffentlicht in:腸内細菌学雑誌 2002, Vol.16 (2), p.153-153
Hauptverfasser: 中山 雅晴, 北城 俊男, 春日 裕美, 金林 輝彦, 中村 泰輝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳酸菌と酵母を用いて発酵させた大豆蛋白基材の培養液である乳酸菌発酵エキス(ESFL)の大腸癌および大腸前癌病変に対する抑制効果をマウスを用いて調べた. 大腸癌実験では8週齢ICR雌マウスを20匹ずつ3群に分け, A群とB群には35mg/kgの1, 2-dimethylhydrazine(DMH)を週に1回10週皮下接種した. A群には5%ESFL添加飼料を実験期間中(35週)与え, B群とC群には市販マウス飼料を与えた. A群のB群に対する大腸癌発生件数および大腸腫瘍数共に減少したが, 統計的有意差は無かった. 大腸前癌病変実験では同マウスを10匹ずつ, 10%ESFL添加飼料群, 同1%群, 同0.1%群, 市販飼料群の4群に分け, 全マウスに35mg/kgのDMHを週に1回4週間皮下接種した. 飼料は実験期間(8週)を通して与えた. 大腸前癌病変数はESFL添加濃度依存的に減少し, 10%群と1%群においては市販飼料群に対して統計的に有意であった. 今回の実験から, ESFLは大腸癌並びに大腸前癌病変に対して抑制的に働く物質を含む可能性が示唆された.
ISSN:1343-0882