試験管内ヒト結腸細胞の増殖に対するカルシウムとデオキシコール酸の効果
高脂肪, 低繊維の食事は腸管内二次胆汁酸成分の増加によって大部分の結腸ガン発症の高リスクと考えられている. 一方, カルシウムは結腸ガン進行において阻害物質としての可能性も示唆されている. 試験管内においてヒト結腸上皮を用いた研究では, 二次胆汁酸であるデオキシコール酸(DCA)とともに培養すると, ガン細胞の転移マーカーとされている結腸クリプト細胞の過増殖を引き起こすことが明らかにされている. 本研究ではDCAによる過増殖に対するCaCl2の効果をDCAによる細胞損傷の異なる段階において試験した. 36例の患者(ガンではなく, ポリープまたはIBD)からの結腸生検をCaCl2(1と10mM)...
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Veröffentlicht in: | 腸内細菌学雑誌 1999, Vol.12 (2), p.119-120 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高脂肪, 低繊維の食事は腸管内二次胆汁酸成分の増加によって大部分の結腸ガン発症の高リスクと考えられている. 一方, カルシウムは結腸ガン進行において阻害物質としての可能性も示唆されている. 試験管内においてヒト結腸上皮を用いた研究では, 二次胆汁酸であるデオキシコール酸(DCA)とともに培養すると, ガン細胞の転移マーカーとされている結腸クリプト細胞の過増殖を引き起こすことが明らかにされている. 本研究ではDCAによる過増殖に対するCaCl2の効果をDCAによる細胞損傷の異なる段階において試験した. 36例の患者(ガンではなく, ポリープまたはIBD)からの結腸生検をCaCl2(1と10mM)と5μMDCAとともに培養したが, 生育培地に同時に加えたのを実験A, CaCl2添加後加えたのを実験B, 前に加えたのを実験Cとした. 生検にDCAと10mMCaCl2を同時に加えてインキュベーションしたもの(実験A)の結果, 指標としてラベルしたクリプトの12%が顕著に減少したが(p |
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ISSN: | 1343-0882 |