マウス胆汁および小腸内容物中のIgA抗体および総IgAの酵素抗体法 (ELISA) による測定

Bifidobacterium longumを無菌マウスに経口投与して腸管内へ単独定着させ, このマウスにおけるIgA抗体および総IgAの酵素抗体法 (ELISA) による測定を試みた.EIAプレートとして塩化ビニール製プレート, 緩衝液としてリン酸緩衝液 (PBS, pH7.4) を用い, 1%ウシ血清アルブミン (BSA) 溶液でプレート面を37℃, 60分間処理することにより, 小腸壁抽出液の抗B.longum IgA抗体は測定できたが, 胆汁および小腸内容物中のIgAはプレートへ非特異的に吸着し測定できなかった.そこでプレートの材質および緩衝液の検討をおこなった.EIAプレートとしてポ...

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Veröffentlicht in:ビフィズス 1988, Vol.2(1), pp.9-13
Hauptverfasser: 露木, 重雄, 山崎, 省二, 上村, 裕, 木村, 昌伸, 川島, 拓司, 上田, 雄幹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:Bifidobacterium longumを無菌マウスに経口投与して腸管内へ単独定着させ, このマウスにおけるIgA抗体および総IgAの酵素抗体法 (ELISA) による測定を試みた.EIAプレートとして塩化ビニール製プレート, 緩衝液としてリン酸緩衝液 (PBS, pH7.4) を用い, 1%ウシ血清アルブミン (BSA) 溶液でプレート面を37℃, 60分間処理することにより, 小腸壁抽出液の抗B.longum IgA抗体は測定できたが, 胆汁および小腸内容物中のIgAはプレートへ非特異的に吸着し測定できなかった.そこでプレートの材質および緩衝液の検討をおこなった.EIAプレートとしてポリスチレン製, 緩衝液として炭酸緩衝液 (SCB, pH9.6) を用い, 1%BSA溶液でプレート面を処理し, かつ被験標品の希釈に用いることで非特異的な吸着は完全に抑えられた.この方法によりB.longum単独定着マウスの胆汁中の抗B.longum IgA抗体および総IgAの測定がELISAで可能となり, 宿主の腸内常在菌に対する免疫応答を解析する一つの手法が得られた.
ISSN:0914-2509
1884-5134
DOI:10.11209/jim1987.2.9