病院薬剤師による保険調剤薬局への薬剤情報提供の一元化
「はじめに」当院では地域医療支援型の中核病院として地域の医師会との病診連携, 院外処方せん全面発行による薬剤師会との病薬連携, また在宅医療のための薬剤師間の連携と医療連携に積極的に取り組んでいる. さらに, 平成8年4月より当院では病診連携を円滑に行う目的で地域医療室を設置し活動しているが, 地域医療の中で病院薬剤師がどのような役割を担い貢献すべきかを考える時期がきているものと思う. まず, 第一に地域医療を目指す地域中核病院の薬剤部と地域の調剤薬局薬剤師との密接な連携をどのように構築するかということである. その手段としては院外処方せん全面発行という医薬分業の面分業化を施行し, 推進するこ...
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Veröffentlicht in: | 病院薬学 1999, Vol.25(2), pp.212-217 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」当院では地域医療支援型の中核病院として地域の医師会との病診連携, 院外処方せん全面発行による薬剤師会との病薬連携, また在宅医療のための薬剤師間の連携と医療連携に積極的に取り組んでいる. さらに, 平成8年4月より当院では病診連携を円滑に行う目的で地域医療室を設置し活動しているが, 地域医療の中で病院薬剤師がどのような役割を担い貢献すべきかを考える時期がきているものと思う. まず, 第一に地域医療を目指す地域中核病院の薬剤部と地域の調剤薬局薬剤師との密接な連携をどのように構築するかということである. その手段としては院外処方せん全面発行という医薬分業の面分業化を施行し, 推進することが最も重要であると考える. それに関わる調剤技術を含めた保険調剤薬局の薬剤師研修における病院薬剤師の指導的役割, 患者宅へのお薬のデリバリー(宅配)システムの確立, 副作用モニタリングの情報交換等, 病院薬剤師と調剤薬局薬剤師との連携を図ることが優先されるべきである. 院外処方せん発行を施行している医療機関での処方せんおよび調剤された薬剤情報の患者に対する提供のシステム構築は種々の環境で異なり特殊性があると考える. しかし, 外来患者も薬剤が正しく投与され治療が行われるように必要な情報を調剤薬局へ提供することは, 病院薬剤師としての義務である. そこで, 本論文では, 地域医療において病院薬剤師は将来どのように関わるべきかという視点から, 薬剤情報提供の一元化のシステム構築の経緯と情報提供を行い得られた知見について報告する. 方法 1. FAX to FAXにおける処方せん疑義照会システム 当院はベッド数276床, 平均入院日数は18.3日, 診療科数11科, 医師数45名, 薬剤師数9名の地域中核病院である. 一日平均の外来患者数は1050名, 一日平均の院外処方せん枚数は670枚で平成10年10月現在, 院外処方せん発行率は約96%となっている. 当院入口に設置されている薬剤師会の院外処方せんFAXコーナーおよびお薬相談コーナーには薬剤師会の職員3名が院外処方せんを持参する患者に対し, 調剤薬局を探しFAXの送信に対応している. |
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ISSN: | 0389-9098 2185-9477 |
DOI: | 10.5649/jjphcs1975.25.212 |