旧GCP下での治験薬受託状況の解析
「緒言」当院では, 1996年度から新GCPガイドラインを念頭に置いて治験薬の審査および管理規定の改訂を進めてきた. さらに, 1997年度より治験薬の受託研究の規定を全面的に改訂し, これまで医師が管理を行っていた治験薬の管理も全面的に薬剤部へと移行した. それとともに新方式による治験オーダーシステムを開始し, 処方オーダーならびに医事システムの運用についての検討と改善を行い新体制をスタートさせた. 他方, 薬剤部では従来から院内の治験薬審査委員会で承認実施された治験薬について, 独自にデータベース(DB)管理を行ってきた. このDBは新薬購入の申請時に治験の実施有無を確認したり, 新規剤形...
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Veröffentlicht in: | 病院薬学 1999, Vol.25(2), pp.187-195 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」当院では, 1996年度から新GCPガイドラインを念頭に置いて治験薬の審査および管理規定の改訂を進めてきた. さらに, 1997年度より治験薬の受託研究の規定を全面的に改訂し, これまで医師が管理を行っていた治験薬の管理も全面的に薬剤部へと移行した. それとともに新方式による治験オーダーシステムを開始し, 処方オーダーならびに医事システムの運用についての検討と改善を行い新体制をスタートさせた. 他方, 薬剤部では従来から院内の治験薬審査委員会で承認実施された治験薬について, 独自にデータベース(DB)管理を行ってきた. このDBは新薬購入の申請時に治験の実施有無を確認したり, 新規剤形の開発状況を把握するための資料としてきた. この資料から必要時に年度ごとの件数実施試験相ごとの一覧表を作成するなど, あくまでも内部資料としての利用であった1). GCPの改訂によって薬剤部内でのDBも再検討が迫られ, 1997年度からは共通ソフトの導入をも踏まえて, 新規規定に従った治験薬DBおよび治験患者DBへ改訂を行い, オープンネットワークに対応できるシステムヘの更新を行った. 今回, この治験薬DBシステムの変更にあたり, 当院で1992年から1996年までの過去5年間に受託された治験薬取扱い状況とその内容について詳細な分析を試みた. 本分析により, 新GCPでの治験薬の受託を解析する上での基礎的な比較資料を作成することが可能となった. 旧GCPのデータ5年分を抽出して詳細な解析を行った結果, 各年において第2相の治験が第3相よりわずかに多く実施されていること, ならびに治験薬が市販された後にはその大部分が当院で採用申請されていること, さらに当院での治験を薬効分類により比較した結果, 全国での実施状況と類似した分布で実施されていること等の興味ある知見を得たので報告する. |
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ISSN: | 0389-9098 2185-9477 |
DOI: | 10.5649/jjphcs1975.25.187 |