「お薬手帳」を利用した入院患者に対する服薬指導の評価

「はじめに」平成9年4月の薬剤師法改正により, 薬剤師に医薬品適正使用に必要な情報を患者に提供する義務が課せられた. 情報提供のあり方が模索される中, お薬手帳の有用性が注目を集めている. そこで, 当院では平成8年8月から, 第一外科血管病棟入院患者を対象に, 患者自身が薬および病気に対し理解を深め, 患者自身が医薬品を自己管理できるようにすることを目的としたお薬手帳を作成配布し服薬指導を行った. 患者の薬物療法および病識についての理解度がこの手帳によりどのように向上するかを分析したので報告する. 方法 お薬手帳を作成するにあたり患者個々の薬病気に対する関心度, 理解度および服薬状況を把握す...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:病院薬学 1999/02/10, Vol.25(1), pp.34-39
Hauptverfasser: 渡辺, 法男, 山村, 恵子, 玉置, 紀子, 山川, 真名美, 西田, 幹夫, 桜井, 恒久, 鍋島, 俊隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」平成9年4月の薬剤師法改正により, 薬剤師に医薬品適正使用に必要な情報を患者に提供する義務が課せられた. 情報提供のあり方が模索される中, お薬手帳の有用性が注目を集めている. そこで, 当院では平成8年8月から, 第一外科血管病棟入院患者を対象に, 患者自身が薬および病気に対し理解を深め, 患者自身が医薬品を自己管理できるようにすることを目的としたお薬手帳を作成配布し服薬指導を行った. 患者の薬物療法および病識についての理解度がこの手帳によりどのように向上するかを分析したので報告する. 方法 お薬手帳を作成するにあたり患者個々の薬病気に対する関心度, 理解度および服薬状況を把握するため, 第一外科血管病棟入院患者を対象に服薬指導開始時にアンケート調査を行った. そしてアンケート調査結果より得られた問題点を参考にしてお薬手帳を作成した. さらにお薬手帳使用の意義を評価するため, 服薬指導終了時にアンケート調査を行った. また, 薬および病気に対する理解度が, お薬手帳の使用の前後でどのように変化したかを確認するため, スコア化して評価した. スコアは, "よく理解している"を2点, "少し理解している"を1点, "理解していない"を0点とした, "よく理解している"の変化を服薬指導前後で統計処理(Wilcoxon検定)し, p
ISSN:0389-9098
2185-9477
DOI:10.5649/jjphcs1975.25.34