含嗽用アロプリノール液に使用する保存剤の検討
「緒言」抗癌剤投与によ看副作用のうち口内炎は患者のquality of lifeに大きな影響を及ぼす. 抗癌剤による口内炎の予防および治療に対してアロプリノールの含嗽療法の有用性が報告されている1-5). 癌化学療法を受けている患者は易感染状態にあると考えられることから, 含嗽用アロプリノール液(以下, アロプリノール液)は微生物によって汚染されていないことが必要である. しかし, 院内製剤されたアロプリノール液は調製後の保管中に微生物汚染を受けること5, 6), あるいは患者に交付された後の使用中に微生物汚染を受けることが報告されている7, 8). 尾家らはアロプリノール液にパラオキシ安息香...
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Veröffentlicht in: | 病院薬学 1997/12/10, Vol.23(6), pp.539-547 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」抗癌剤投与によ看副作用のうち口内炎は患者のquality of lifeに大きな影響を及ぼす. 抗癌剤による口内炎の予防および治療に対してアロプリノールの含嗽療法の有用性が報告されている1-5). 癌化学療法を受けている患者は易感染状態にあると考えられることから, 含嗽用アロプリノール液(以下, アロプリノール液)は微生物によって汚染されていないことが必要である. しかし, 院内製剤されたアロプリノール液は調製後の保管中に微生物汚染を受けること5, 6), あるいは患者に交付された後の使用中に微生物汚染を受けることが報告されている7, 8). 尾家らはアロプリノール液にパラオキシ安息香酸エステルを組合せた保存剤を加えた場合には微生物汚染が認められなかったと報告している7). しかし, アロプリノール液の保存剤としてパラオキシ安息香酸エステル類以外の保存剤について検討した報告はない. また, 保存剤を添加したアロプリノール液の保管条件について検討した報告はない. 保存剤は液性あるいは保存容器の材質によって効果が異なることが知られており9), 保存剤の選択では種類の異なった複数の保存剤から最適なものを選ぶのが望ましいと考えられる. また, 保存剤の抗微生物効果は保管する温度により異なることが知られており10, 11), 保管条件についても検討することが必要である. 今回, 院内製剤したアロプリノール液の微生物汚染を防止するために各種保存剤を添加し, その抗微生物効果およびアロプリノールの安定性に及ぼす影響を検討した. また, 保存剤を添加したアロプリノール液の保管温度について検討した. さらに, アロプリノールの口内炎に対する作用の一つと考えられているキサンチンオキシダーゼ(XOD)阻害作用に及ぼす影響を検討した. |
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ISSN: | 0389-9098 2185-9477 |
DOI: | 10.5649/jjphcs1975.23.539 |