噴霧機構の異なる鼻腔内噴霧製剤の噴霧特性と服薬指導への適用: アルデシンとアルデシンAQネーザル

「緒言」合成副腎皮質ホルモンのプロピオン酸ベクロメタゾン1)は, 気管支喘息や鼻過敏症の治療に使用され, 局所抗炎症作用を目的に気道や鼻腔内に吸入投薬されている. 従来, 市販の吸入製剤は, 主にフロンガスを用いたエアゾール剤であった. しかし, フロンガスの使用は, 地球環境保全を考える上で, 医薬品といえども重大な問題となってきた. そのような背景で, プロピオン酸ベクロメタゾンを主薬としたフロンガスを使用しない定量噴射式懸濁剤のアルデシンAQネーザル(シェリングプラウ)が開発された. 一般に, 医薬品のエアゾール剤2)や噴霧剤などは一定の噴射量となるように設計されていると紹介されている....

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Veröffentlicht in:病院薬学 1996/12/10, Vol.22(6), pp.564-571
Hauptverfasser: 櫻井, 香里, 岩田, 政則, 一澤, 正之, 高山, 幸三, 城武, 昇一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」合成副腎皮質ホルモンのプロピオン酸ベクロメタゾン1)は, 気管支喘息や鼻過敏症の治療に使用され, 局所抗炎症作用を目的に気道や鼻腔内に吸入投薬されている. 従来, 市販の吸入製剤は, 主にフロンガスを用いたエアゾール剤であった. しかし, フロンガスの使用は, 地球環境保全を考える上で, 医薬品といえども重大な問題となってきた. そのような背景で, プロピオン酸ベクロメタゾンを主薬としたフロンガスを使用しない定量噴射式懸濁剤のアルデシンAQネーザル(シェリングプラウ)が開発された. 一般に, 医薬品のエアゾール剤2)や噴霧剤などは一定の噴射量となるように設計されていると紹介されている. しかし, 添付文書等に記載された服薬上の注意点である"一定噴射量になるまでの噴射回数(空押し)"や"使用回数の限度"などは, 患者にとって把握するのが難しく, 具体的な数値が記載されていない医薬品もある. さらに, エアゾール剤や噴霧剤の1回噴射量と噴射パターンなどの製剤特性は治療効果を左右する重要な因子である3)にもかかわらず, 添付文書等に明確に示されていない.
ISSN:0389-9098
2185-9477
DOI:10.5649/jjphcs1975.22.564