口腔用2%エテンザミド軟膏の調製と臨床適用

「緒言」著者らは, 既にアスピリン軟膏について検討を行い, アスピリン軟膏が帯状庖疹後神経痛や慢性関節リウマチなどの鎮痛薬として臨床上有効であることを明らかにしてきた1-8). そして, さらに口腔粘膜疾患における疼痛に適用するため, 基剤に改良を加えて口腔用軟膏を調製し, 安定性および臨床効果などについて検討した. その結果, 口腔用アスピリン軟膏が口腔内アフタ性潰瘍などによる疼痛を抑え, 臨床上有用性が高いことが明らかになったが, アスピリンの安定性に問題があることが判明した9). そこで今回, 同等以上の鎮痛効果を持ち, より安定性の高い製剤の調製を試み, 同じサリチル酸系の鎮痛薬の一つ...

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Veröffentlicht in:病院薬学 1996/12/10, Vol.22(6), pp.556-563
Hauptverfasser: 安野, 伸浩, 土屋, 雅勇, 木津, 純子, 宇津, 園子, 長谷川, 豊, 小野, 秀樹, 奥田, 理, 手島, 泰治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」著者らは, 既にアスピリン軟膏について検討を行い, アスピリン軟膏が帯状庖疹後神経痛や慢性関節リウマチなどの鎮痛薬として臨床上有効であることを明らかにしてきた1-8). そして, さらに口腔粘膜疾患における疼痛に適用するため, 基剤に改良を加えて口腔用軟膏を調製し, 安定性および臨床効果などについて検討した. その結果, 口腔用アスピリン軟膏が口腔内アフタ性潰瘍などによる疼痛を抑え, 臨床上有用性が高いことが明らかになったが, アスピリンの安定性に問題があることが判明した9). そこで今回, 同等以上の鎮痛効果を持ち, より安定性の高い製剤の調製を試み, 同じサリチル酸系の鎮痛薬の一つであるエテンザミドに着目して, 口腔用2%エテンザミド軟膏を調製し, 薬剤学的および臨床的検討を行った. 実験の部 1.試料 エテンザミド(岩城製薬)を主薬とし, 軟膏基剤は既に口腔用アスピリン軟膏で報告9)したプラスチベース(大正製薬)を用い, 口腔内粘着剤としてカルメロースナトリウム(和光純薬)を使用した. その他の試薬は試薬特級(和光純薬)を用いた.
ISSN:0389-9098
2185-9477
DOI:10.5649/jjphcs1975.22.556