混合散剤中の塩酸トルペリゾンとダントロレンナトリウムの配合変化

「緒言」脳性麻痺の症候は運動系の機能障害を基本とし, 多くが3歳までに発症する1).この疾患に伴う痙性麻痺に対して末梢性筋弛緩薬であるダントロレンナトリウム(DS)と中枢性筋弛緩薬である塩酸トルペリゾン(TH)が併用されることがある. また嚥下困難な患者や微量な投与量の調節が必要な小児等には, 錠剤は粉砕し, カプセル剤はカプセルを開封し投与されることがある. 本院において最近, 小児科入院中の4歳の患者に痙性麻痺治療の目的で1日量としてDS5mg, TH20mgが処方された. 当院採用医薬品は, DS製剤としてダントリウムカプセル(DSカプセル, 25mg), TH製剤としてムスカルムS錠(...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:病院薬学 1996, Vol.22(5), pp.521-526
Hauptverfasser: 平川, 雅章, 吉川, 学, 大坪, 健司, 片岡, 泰文, 大石, 了三
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」脳性麻痺の症候は運動系の機能障害を基本とし, 多くが3歳までに発症する1).この疾患に伴う痙性麻痺に対して末梢性筋弛緩薬であるダントロレンナトリウム(DS)と中枢性筋弛緩薬である塩酸トルペリゾン(TH)が併用されることがある. また嚥下困難な患者や微量な投与量の調節が必要な小児等には, 錠剤は粉砕し, カプセル剤はカプセルを開封し投与されることがある. 本院において最近, 小児科入院中の4歳の患者に痙性麻痺治療の目的で1日量としてDS5mg, TH20mgが処方された. 当院採用医薬品は, DS製剤としてダントリウムカプセル(DSカプセル, 25mg), TH製剤としてムスカルムS錠(TH錠, 50mg)であるため, 両薬剤を粉末化する必要があった. DSカプセル中の粉末とTH錠を粉砕後, 当院の調剤方法に従い1包が0.5gになるように乳糖を加え混合散剤とし調剤した. 数日後, 看護婦より交付した混合散剤の色が燈色から黄色に変化したとの報告があった. THの原薬は水分, 温度および賦形剤により不安定になると報告されている2)(Fig.1).
ISSN:0389-9098
2185-9477
DOI:10.5649/jjphcs1975.22.521