ゾニサミドの体内動態と薬物相互作用の検討

「緒言」 抗てんかん剤の1つであるzonizamide(ZNS)は, 部分てんかん, 全般てんかんなどに対して広域のスペクトラムを有し, かつ難治性てんかんに対しても有効性が認められている. 当院薬剤部ではZNSの血清中または血漿中濃度(以後, 血中濃度と略す)測定を1989年末から開始しているが, 測定件数は年々増加の傾向にあり, 1992年8月現在ではその測定件数は年間約300件に達している. しかし, その投与量と血中濃度間の相関性については, 直線関係であるとする報告1, 2)や非線形であるとする報告3-6)があり, ZNSの体内動態や薬物相互作用についての統一した見解がないのが現状で...

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Veröffentlicht in:病院薬学 1994/06/20, Vol.20(3), pp.207-212
Hauptverfasser: 井尻, 好雄, 大井, 一英, 鈴木, 薫, 福岡, 栄介, 古家, 靹弘, 吉成, 昌郎, 玉井, 浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 抗てんかん剤の1つであるzonizamide(ZNS)は, 部分てんかん, 全般てんかんなどに対して広域のスペクトラムを有し, かつ難治性てんかんに対しても有効性が認められている. 当院薬剤部ではZNSの血清中または血漿中濃度(以後, 血中濃度と略す)測定を1989年末から開始しているが, 測定件数は年々増加の傾向にあり, 1992年8月現在ではその測定件数は年間約300件に達している. しかし, その投与量と血中濃度間の相関性については, 直線関係であるとする報告1, 2)や非線形であるとする報告3-6)があり, ZNSの体内動態や薬物相互作用についての統一した見解がないのが現状である. そこで, ZNSの投与量と血中濃度の相関性を検討し, また, ZNSの血漿蛋白結合率に対する併用薬剤の影響についても検討を加えた. また臨床例においてTDMの必要性を示唆する症例を経験したので報告する. 実験の部 1. 対象 1991年9月から1992年8月の1年間に大阪医科大学附属病院小児科と脳神経外科に通院中もしくは入院中で, ZNSを服用している患者のうち, 血中濃度が定常状態に達していると考えられた患者(1~85歳, 平均38歳)169例を対象とした.
ISSN:0389-9098
2185-9477
DOI:10.5649/jjphcs1975.20.207