患者への医薬品情報のあり方に関する研究-2-服薬指導充実のための調査研究
「はじめに」 臨床の場において薬物治療が期待通り全うされるには, 医薬品の有効性, 安全性の確保, 適正使用のために必要な情報が, 必要とする医療従事者, 患者に与えられることが前提である. 一昔前までは医薬品情報は使用する立場にある医師, 看護婦への提供が病院薬剤師の主な役割とされてきたが, 近年の疾病構造の変化, 患者の医薬品への意識の高揚など医療環境の激変は医薬品情報のあり方をも根本的に変えつつある. 長期慢性疾患が大きな割合を占めるわが国の医療において, 薬物療法はその中心的な役割を果たしており, この傾向は今後とも増大するものと予測される. 薬物治療において患者の果たす役割は大きい....
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 病院薬学 1994, Vol.20 (2), p.273-276 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はじめに」 臨床の場において薬物治療が期待通り全うされるには, 医薬品の有効性, 安全性の確保, 適正使用のために必要な情報が, 必要とする医療従事者, 患者に与えられることが前提である. 一昔前までは医薬品情報は使用する立場にある医師, 看護婦への提供が病院薬剤師の主な役割とされてきたが, 近年の疾病構造の変化, 患者の医薬品への意識の高揚など医療環境の激変は医薬品情報のあり方をも根本的に変えつつある. 長期慢性疾患が大きな割合を占めるわが国の医療において, 薬物療法はその中心的な役割を果たしており, この傾向は今後とも増大するものと予測される. 薬物治療において患者の果たす役割は大きい. インフォームドコンセント(説明と同意)が薬物治療においても不可欠であるとの認識は社会的にも熟成されつつある. このような背景のもとに入院患者に対するいわゆる400点業務や保険薬局における「薬剤服用歴管理指導料」の導入により行政面でも推進策が講じられ, 適切な医薬品情報の提供が医薬品の有効かつ安全な使用の確保に欠くことができない要素であることの認識が高まっている. |
---|---|
ISSN: | 0389-9098 |