複数回の開頭手術と放射線治療後の頭蓋難治感染創に対して遊離筋弁移植を用いた1期的頭蓋形成手術により治癒し得た1例

「I はじめに」開頭手術後の骨弁感染は1.1~8.1%で発生するといわれ, その発生因子は先行感染や軟部組織による不十分な被覆, 放射線照射, 鼻腔や前頭洞などとの交通が原因と報告されている. 同一部位に人工物を使用した複数回の開頭手術を行い, かつ複数回のガンマナイフ治療を行ったその数年後に, 慢性的に排膿が持続する腐骨と異物を伴う難治性の局所感染を生じた. 血管柄付き遊離筋弁移植とチタンメッシュによる頭蓋形成により1期的に治療した1例について報告する. 「II 症例」「患者」 : 61歳女性. 「主訴」 : 髄膜腫治療後の右側頭部の排膿と皮膚の腫脹 「現病歴」 : 14年前に記憶障害を主訴...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2023/02/10, Vol.71(1), pp.73-78
Hauptverfasser: 小林, 美晴, 杠, 俊介, 中村, 智次, 佐藤, 篤, 近藤, 昭二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I はじめに」開頭手術後の骨弁感染は1.1~8.1%で発生するといわれ, その発生因子は先行感染や軟部組織による不十分な被覆, 放射線照射, 鼻腔や前頭洞などとの交通が原因と報告されている. 同一部位に人工物を使用した複数回の開頭手術を行い, かつ複数回のガンマナイフ治療を行ったその数年後に, 慢性的に排膿が持続する腐骨と異物を伴う難治性の局所感染を生じた. 血管柄付き遊離筋弁移植とチタンメッシュによる頭蓋形成により1期的に治療した1例について報告する. 「II 症例」「患者」 : 61歳女性. 「主訴」 : 髄膜腫治療後の右側頭部の排膿と皮膚の腫脹 「現病歴」 : 14年前に記憶障害を主訴に当院脳神経内科を受診し, 画像所見より右小脳テント部巨大髄膜腫と診断された.
ISSN:0037-3826
1884-6580
DOI:10.11441/shinshumedj.71.73