甲状腺ホルモンと肝脂質代謝
「I はじめに」状腺ホルモンが脂質代謝に影響を与えることは古くから知られており, これには脂肪組織や筋肉でのアドレナリン作動性シグナル伝達が関わっている. ホルモン産生が過剰になる甲状腺機能亢進症では, このシグナル伝達が活性化され熱産生や異化亢進によるやせが生じる. 逆にホルモン産生が低下する甲状腺機能低下症では, このシグナル伝達の低下が肥満の原因となり得る. 最近では, 世界的に増加している糖尿病患者に合併しやすい肥満や非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease,NAFLD)の発病・進展にも甲状腺ホルモンが関連するとの指摘がある. 本綜...
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Veröffentlicht in: | 信州医学雑誌 2021/04/10, Vol.69(2), pp.67-73 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I はじめに」状腺ホルモンが脂質代謝に影響を与えることは古くから知られており, これには脂肪組織や筋肉でのアドレナリン作動性シグナル伝達が関わっている. ホルモン産生が過剰になる甲状腺機能亢進症では, このシグナル伝達が活性化され熱産生や異化亢進によるやせが生じる. 逆にホルモン産生が低下する甲状腺機能低下症では, このシグナル伝達の低下が肥満の原因となり得る. 最近では, 世界的に増加している糖尿病患者に合併しやすい肥満や非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease,NAFLD)の発病・進展にも甲状腺ホルモンが関連するとの指摘がある. 本綜説では, 肝脂質代謝に対する甲状腺ホルモンの役割に焦点を当てて解説するとともに, 当教室で取り組んでいる甲状腺関連蛋白に関する研究についても紹介したい. |
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ISSN: | 0037-3826 1884-6580 |
DOI: | 10.11441/shinshumedj.69.67 |