虫垂腫瘍と鑑別が困難であった虫垂子宮内膜症の1例

「I 緒言」虫垂子宮内膜症は比較的稀な疾患であり, 症状や検査からだけでは診断が困難で, 虫垂悪性腫瘍との鑑別を必要とする場合もあるため手術が行われ, 病理組織学的検査によって診断されることが多い. 今回われわれは, 虫垂腫瘍を否定できず手術を施行したところ, 虫垂子宮内膜症と診断された1例を経験したので報告する. 「II 症例」症例:48歳, 女性. 主訴:便潜血陽性. 既往歴:生後6か月時, 腸重積症で非観血的整復術. 閉経前で, 子宮内膜症の治療歴なし. 現病歴:健康診断で便潜血陽性のため要精査となり, 当院を受診した. 大腸内視鏡検査を施行したところ, 盲腸に粘膜下腫瘍様の隆起を認めた...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2019/12/10, Vol.67(6), pp.425-429
Hauptverfasser: 工藤, 道也, 浦山, 弘明, 大橋, 東二郎, 永井, 規敬
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I 緒言」虫垂子宮内膜症は比較的稀な疾患であり, 症状や検査からだけでは診断が困難で, 虫垂悪性腫瘍との鑑別を必要とする場合もあるため手術が行われ, 病理組織学的検査によって診断されることが多い. 今回われわれは, 虫垂腫瘍を否定できず手術を施行したところ, 虫垂子宮内膜症と診断された1例を経験したので報告する. 「II 症例」症例:48歳, 女性. 主訴:便潜血陽性. 既往歴:生後6か月時, 腸重積症で非観血的整復術. 閉経前で, 子宮内膜症の治療歴なし. 現病歴:健康診断で便潜血陽性のため要精査となり, 当院を受診した. 大腸内視鏡検査を施行したところ, 盲腸に粘膜下腫瘍様の隆起を認めた. 虫垂開口部に発赤は見られず, その開口部の生検の結果はGroup 1であったが, 精査加療目的で入院となった.
ISSN:0037-3826
1884-6580
DOI:10.11441/shinshumedj.67.425