腹腔鏡補助下に切除した特発性大網捻転症の1例

「I はじめに」 大網捻転症は比較的稀な疾患であり, その原因となる器質的疾患の有無によって特発性と続発性に分けられる. 画像検査により術前診断し, 腹腔鏡補助下に手術を施行した特発性大網捻転症の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する. 「II 症例」 患者:44歳, 男性. 主訴:右下腹部痛. 既往歴:高血圧, 高尿酸血症. 手術歴なし. 内服薬:なし. 現病歴:2014年11月中旬に心窩部を中心とした腹痛を自覚し, 様子を見ていたが徐々に増悪したために2日後に近医を受診した. 右下腹部に圧痛を認め, 急性虫垂炎疑いにて同日当科紹介となった. 現症:身長170cm, 体重70k...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2016/02/10, Vol.64(1), pp.29-34
Hauptverfasser: 寺田, 志洋, 堀米, 直人, 金子, 源吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I はじめに」 大網捻転症は比較的稀な疾患であり, その原因となる器質的疾患の有無によって特発性と続発性に分けられる. 画像検査により術前診断し, 腹腔鏡補助下に手術を施行した特発性大網捻転症の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する. 「II 症例」 患者:44歳, 男性. 主訴:右下腹部痛. 既往歴:高血圧, 高尿酸血症. 手術歴なし. 内服薬:なし. 現病歴:2014年11月中旬に心窩部を中心とした腹痛を自覚し, 様子を見ていたが徐々に増悪したために2日後に近医を受診した. 右下腹部に圧痛を認め, 急性虫垂炎疑いにて同日当科紹介となった. 現症:身長170cm, 体重70kg. 体温37.0℃. 腹部は平坦, 軟, 右下腹部に限局した圧痛あり, 同部位に反跳痛を認めたが筋性防御はなかった. 血液検査:WBC 7,600/μlと正常範囲内であったが, CRP 3.55mg/dlと軽度上昇を認めた. その他血液検査所見に異常はなかった.
ISSN:0037-3826
1884-6580
DOI:10.11441/shinshumedj.64.29