新しい眼瞼痙攣に対する手術療法-ミュラー筋機械受容器の感度を減少させる手術
「I はじめに」眼瞼痙攣は, 眼輪筋を含めた閉瞼筋が不随意に収縮することで, 開瞼障害を来す疾患である. その多くは, 原因の分からない本態性眼瞼痙攣であるが, 向精神薬の内服を誘因とする薬剤性眼瞼痙攣も報告されている. 眼瞼痙攣に対する治療法として最も一般的なのは, ボツリヌス毒素治療である. ボツリヌス毒素を痙攣する筋肉へ注射することにより, 神経筋接合部における神経終末内でのアセチルコリン放出を抑制して神経筋伝達を阻害し, 筋収縮を抑制する. このボツリヌス毒素治療は簡便な治療法であるが, 約3カ月に1回の治療を永続する必要があり, 患者への負担も大きい. また治療を継続することにより薬...
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Veröffentlicht in: | 信州医学雑誌 2015/12/10, Vol.63(6), pp.403-405 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I はじめに」眼瞼痙攣は, 眼輪筋を含めた閉瞼筋が不随意に収縮することで, 開瞼障害を来す疾患である. その多くは, 原因の分からない本態性眼瞼痙攣であるが, 向精神薬の内服を誘因とする薬剤性眼瞼痙攣も報告されている. 眼瞼痙攣に対する治療法として最も一般的なのは, ボツリヌス毒素治療である. ボツリヌス毒素を痙攣する筋肉へ注射することにより, 神経筋接合部における神経終末内でのアセチルコリン放出を抑制して神経筋伝達を阻害し, 筋収縮を抑制する. このボツリヌス毒素治療は簡便な治療法であるが, 約3カ月に1回の治療を永続する必要があり, 患者への負担も大きい. また治療を継続することにより薬剤に対する耐性が生じ, ボツリヌス毒素治療が奏功しなくなる症例も多い. このようなボツリヌス毒素治療が効かない患者や, 同治療を望まない患者に対して, 外科的な手術治療が行われている. 眼瞼痙攣に対する標準的な手術方法としては, 閉瞼筋減量手術がある. |
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ISSN: | 0037-3826 1884-6580 |
DOI: | 10.11441/shinshumedj.63.403 |