消化器内科
私が消化器内科を志したのは, 以前より志望していたからということではなく, 教えを受けた先生や環境に恵まれていたからだと思います. 小さい頃はよく風邪などでかかりつけ医にお世話になっていたこともあり, 自分を診てくれた先生の様になりたいなと思い, 漠然と内科系を志望していましたが, 消化器内科を志すようになったのは研修医になってからでした. 学生実習の時はそれぞれ2週間という短い期間の中で, その時に実習している科のことについて勉強するのに精一杯で, また診療科に対する興味も2週間ごとに移っていく状態であり, ○○科が良かった, というよりどの科も良かったという印象でした. 研修先の篠ノ井総合...
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Veröffentlicht in: | 信州医学雑誌 2013-12, Vol.61 (6), p.450-450 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 私が消化器内科を志したのは, 以前より志望していたからということではなく, 教えを受けた先生や環境に恵まれていたからだと思います. 小さい頃はよく風邪などでかかりつけ医にお世話になっていたこともあり, 自分を診てくれた先生の様になりたいなと思い, 漠然と内科系を志望していましたが, 消化器内科を志すようになったのは研修医になってからでした. 学生実習の時はそれぞれ2週間という短い期間の中で, その時に実習している科のことについて勉強するのに精一杯で, また診療科に対する興味も2週間ごとに移っていく状態であり, ○○科が良かった, というよりどの科も良かったという印象でした. 研修先の篠ノ井総合病院の消化器内科では, 指導して頂いた先生は朝から夜まで常に忙しく仕事をされていましたが, その合間を縫って丁寧に疾患や治療のこと, 内視鏡的手技など多くのことを教えて頂きました. 患者層も急性期から終末期の患者さんまで幅広く, また疾患についても消化器疾患だけではなく所謂common diseaseも多くみることができました. また, もちろん他の内科でも同様だと思いますが, 私は消化器内科を研修して特に患者からの間口がより広く, 総合内科的な要素を強く感じ, またそれに喜びを感じるようになりました. 例えばある患者さんがお腹が痛い, 食欲がないといった主訴で消化器内科を受診することはよくあると思います. そういった症状をきっかけにして, そこだけに囚われず, 些細な症状を見逃さず診断に至り, そして適切な治療を行い患者さんが元気になって帰っていく, これこそが内科の醍醐味だと思います. またそれだけではなく, 手技としてもESDやERCPを含む内視鏡, RFAやPEITを含む超音波, 肝生検を行う腹腔鏡など多岐にわたり, 専門性の高さと多種多様の疾患を診ることができる, すそ野の広さを併せ持った科であると思い, 消化器内科を志すようになりました. 現在は消化器内科の中でもはさらに細分化され肝臓内科の分野で働いていますが, 研修医の時の心を忘れないよう, 「山は高く, すそ野は広く」をモットーに, 専門性を持ちつつも一般的な疾患もみることができ, 全身管理もできる医師となれるよう, 一歩一歩着実に歩んでいきたいと思います. |
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ISSN: | 0037-3826 |