症例1 臨床診断:オリーブ橋小脳萎縮症

「臨床所見」死亡時58歳, 女性. 家族歴に, 血族婚, 類症なし. 既往歴:25歳, 帝切. ビール1.0~1.4l/日. X年末(50歳)頃から歩行時にふらつく. X+1年9月, 軽いうつ状態. 歩行がおかしいと指摘される. 寝言が増え, 夜間大声を出すことがあった. X+1年12月(51歳), 歩行障害を主訴に当科初診した. 初診時現症:身長155.3cm, 体重55.5kg. 血圧128/68mmHg, 神経学的所見:脳神経領域では, nystagmoid jerkの他異常なし. 筋萎縮, 筋力低下なし. 四肢腱反射は正常. 病的反射なし. 失調性歩行障害, 両側dysdiadocho...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2012-06, Vol.60 (3), p.167-171
Hauptverfasser: 吉田邦広, 栢沼勝彦, 藤原正之, 日根野晃代, 小柳清光, 森田洋, 山田光則
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「臨床所見」死亡時58歳, 女性. 家族歴に, 血族婚, 類症なし. 既往歴:25歳, 帝切. ビール1.0~1.4l/日. X年末(50歳)頃から歩行時にふらつく. X+1年9月, 軽いうつ状態. 歩行がおかしいと指摘される. 寝言が増え, 夜間大声を出すことがあった. X+1年12月(51歳), 歩行障害を主訴に当科初診した. 初診時現症:身長155.3cm, 体重55.5kg. 血圧128/68mmHg, 神経学的所見:脳神経領域では, nystagmoid jerkの他異常なし. 筋萎縮, 筋力低下なし. 四肢腱反射は正常. 病的反射なし. 失調性歩行障害, 両側dysdiadochokinesis, FNT, HKTでdysmetria, decompositionあり. 振戦, 固縮なし. 感覚障害, 自律神経症状なし. X+2年1月の頭部MRIでは, 小脳全体に脳溝は軽度開大し小脳萎縮が見られた(図2A).
ISSN:0037-3826