3 In situ preparation(ISP)法を用いて広範切除術を行った悪性骨軟部腫瘍の短期成績

【ISP法】神経血管, 骨に近接している悪性骨軟部腫瘍に対する広範切除の際, 手術床を腫瘍細胞に汚染されることなくビニールシートで隔離し主要な神経血管, 骨を安全に温存する手技である. 【目的・対象】2007年以降当科で行った広範切除に際し, ISP法を併用した症例の治療成績につき検討. 症例11例, 平均年齢56歳, 平均観察期間は13ヵ月, 腫瘍局在は大腿軟部が8例, 他3例, 組織型はMFHが6例, 他5例. 【結果・成績】ISP法により神経3例, 動静脈8例, 骨2例を温存, 2例にて神経温存不能とし切除. 局所再発を認め, ISP法による神経麻痺, 血管障害は生じなかった. 予後はC...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2010, Vol.58 (3), p.125-126
Hauptverfasser: 村上博則, 青木薫, 新井秀希, 礒部研一, 吉村康夫, 加藤博之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【ISP法】神経血管, 骨に近接している悪性骨軟部腫瘍に対する広範切除の際, 手術床を腫瘍細胞に汚染されることなくビニールシートで隔離し主要な神経血管, 骨を安全に温存する手技である. 【目的・対象】2007年以降当科で行った広範切除に際し, ISP法を併用した症例の治療成績につき検討. 症例11例, 平均年齢56歳, 平均観察期間は13ヵ月, 腫瘍局在は大腿軟部が8例, 他3例, 組織型はMFHが6例, 他5例. 【結果・成績】ISP法により神経3例, 動静脈8例, 骨2例を温存, 2例にて神経温存不能とし切除. 局所再発を認め, ISP法による神経麻痺, 血管障害は生じなかった. 予後はCDFが8例で, 肺転移は3例に認めた. 【症例(1)】68歳男性, 上腕軟部MFH. 尺骨神経温存. 【症例(2)】50歳女性, 大腿骨外性骨肉腫. 大腿骨温存. 【結語】短期成績ではあるが, 局所再発をきたした症例はなく, ISP法は局所制御のための有用な手技である.
ISSN:0037-3826